◆JERA セ・リーグ 巨人5―2ヤクルト(5日・東京ドーム)

 巨人がヤクルトに逆転勝ちで9連戦の初戦をものにした。4番のT・キャベッジ外野手(28)が2点を追う4回に反撃開始の12号ソロを放つと、同点の8回2死一、二塁で左中間へ決勝の13号3ラン。

3安打4打点と爆発し、ここ7試合で5発と量産態勢だ。

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 キャベッジは右投手のストレート系の球を二塁打と12号ソロにした後で、8回には左の荘司の外へ逃げるスライダーを左中間に3ラン。そのすべてがファーストストライクだった。この積極性は投手にしてみれば、これ以上ない怖さを感じる。甘いところへ投げられないと思うとボールから入ることになり、カウントを悪くして、ますます不利になるからね。

 リチャードも大振りせずに、コンパクトにミートしただけで右翼へスタンドイン。こうやって打てばいいんだと頭にたたきこんでくれれば今後、量産も期待できるんじゃないかな。

 リチャードの同点弾も、キャベッジの決勝弾も、ともに逆方向への一発。無理に引っ張らなくても、特にドームでは十分にスタンドまで届く。逆方向へホームランを打てるスラッガーが2人もいるのは、心強い限りだけど、「忘れちゃいませんか」って(岡本)和真が、戻ってくるわけだよ。3人もそろえば当然、得点力は上がってくるし、昔の巨人のような本塁打攻勢も見られるかも。阪神追い上げも、がぜん面白くなってくるよね。

(スポーツ報知評論家・宮本 和知)

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