◆米大リーグ ダイヤモンドバックス―パドレス(5日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)

 パドレス・ダルビッシュ有投手(38)が5日(日本時間6日)、敵地・ダイヤモンドバックス戦に先発し、初回にグリエルに13号2ランを浴びて先取点を献上すると、味方打線がすぐに追いついたが、4回に1イニング2暴投で勝ち越しを許した。

 初回に2死から4番・グリエルに13号2ランを浴びて先取点を献上したダルビッシュ。

自身8イニングぶりに失点となった。それでも1回裏にボガーツの8号先頭弾、クロネンワースの適時二塁打ですぐに追いついた。

 同点の2回は先頭打者に三塁打を浴びたが、後続を抑えて本塁を踏ませず。3回は3者凡退で抑えた。4回は二塁打と暴投で無死三塁のピンチを迎え、1死一、三塁からこのイニング2つ目の暴投で三塁走者が生還して勝ち越しを許した。

 前回7月30日(同31日)の本拠地・メッツ戦では7回2安打無失点快投で307日ぶりの白星となる今季初勝利を挙げ、日米通算では黒田博樹(ドジャースなど)を超えて歴代最多の204勝目をマークした。開幕前から右肘炎症などのため負傷者リスト(IL)入りし、7月のメジャー復帰後も4試合白星がなかったが、腕の位置をサイド気味に下げる新フォームで復調した右腕は「もちろんうれしいですけど、黒田さんとか野茂さんのような投手ではまだない。数字がどうとかじゃなくて、本質的に近づけるように」と謙虚に話していた。

 日本ハム時代の93勝とMLB移籍後の111勝。この日までに積み上げた「204」は色あせることのない金字塔だが、重圧から解放されたダルビッシュにとって“リスタート”となるマウンドだった。

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