◆パ・リ-グ 日本ハム4―0西武(6日・エスコンフィールド)
出し惜しむことなく、日本ハム・北山亘基投手(26)は全力で右腕を振った。8回、この日初めて背負った2死満塁のピンチ。
急展開に間に合わず、アンダーシャツは「57」のまま。最速154キロの真っすぐにスライダー、フォークもさえた。7回まで内野安打1本で打者21人。準完全ペースの8回にピンチを招いたが、無失点で乗り越え「みんなに納得してもらえるようなピッチングをしないといけないなと思っていた」とうなずいた。
指揮官への“満額回答”だった。背番号変更は新庄監督が球団に打診し、実現したもの。「新庄監督から15番を託してもらって、その数字以上にまた違った“思い”みたいなものを託されたような気がしている」。いいピッチングをしても、指揮官に「薄い」と表現されたオーラ。
チームは4連勝でリーグ最速60勝。開業3年目で節目のエスコン100勝に到達し、貯金も今季最多23とした。自己最多の7勝目にも「何としても2ケタと規定(投球回)はいきたい。まだ過程なので、そこは貪欲に求めてやっていきたい」と北山。防御率でもパ・リーグ2位に浮上した右腕が、背番号にふさわしい活躍を続けていく。(山口 泰史)