◆JERA セ・リーグ 巨人2―0ヤクルト(6日・東京ドーム)

 青春時代から知る仲間を全力で支えた。岸田が攻守での活躍で、同学年・森田のプロ初先発初勝利をアシストした。

打っては2回1死から中前打で出塁して決勝のホームイン。守っても「必死に投げてくれたおかげ。相手打者を見つつも、森田のいいところをどんどん引き出せたらいいなと思って」と計4投手を完封リレーに導いた。

 援護したい一心だった。1打席目にアビラの内角150キロを詰まりながら中前に運ぶと、その後1死一、二塁でリチャードの打球を遊撃手がはじく間に二塁から本塁へ激走。強気のリードも光り、初回2死二塁のピンチを三振で切り抜けるなど4番・村上を無安打に封じた。森田が自信を持つ内角ツーシームを信じて要求するなど「打ち合わせ通り」と胸を張った。

 報徳学園3年だった2014年。高校日本代表で臨んだU18アジア選手権でバッテリーを組んだのが富山商の森田だった。当時は3人部屋の同部屋。決勝・韓国戦では9回途中7K2失点と好リードするも1―2で惜敗し「覚えてます」と岸田。あれから11年。

再結成して6回0封と引っ張った。プロでは6年先輩。試合中は18.44メートル先にいる左腕を力強いジェスチャーで鼓舞した。「同級生なんで。一緒になって頑張りたいなって」。2人でつかんだ1勝は格別だった。(堀内 啓太)

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