◆JERA セ・リーグ 巨人2―3ヤクルト(7日・東京ドーム)
巨人がシーソーゲームでヤクルトに敗れ、4連勝ならず、再び「借金1」となった。日米通算199勝目を目指して約3か月ぶりに1軍で先発した田中将大投手は、勝ち投手の権利を得たが6回途中で降板し、救援の船迫大雅投手が適時打を許して同点とされ、3安打2失点(自責1)で勝ち星はならなかった。
田中将は初回、太田賢吾外野手を中飛、岩田幸宏外野手を遊ゴロ、内山壮真捕手を二ゴロと6球で3者凡退。2回は4番・村上宗隆内野手をフォークボールで空振り三振に打ち取るなど、この回も3人で抑え、3回も3人でピシャリと抑えた。
打線は45歳のヤクルトの先発・石川雅規投手に1回1死から若林楽人外野手が死球で出塁したが後続が打ち取られ無失点。2回も2死からリチャード内野手が死球も増田大輝内野手は二ゴロに終わった。
巨人が3回に先制点を挙げた。先頭で打席に入った田中将が、移籍後3打席目で初安打、楽天時代の21年6月5日・広島戦(マツダ)以来、NPB通算5本目のヒットとなる左中間二塁打で出塁。1死から若林楽人外野手の右飛でタッチアップから三塁へ進み2死三塁とすると、泉口友汰内野手の左前適時打で生還し、自ら1点目のホームを踏んだ。
田中将が4回に同点に追いつかれた。2死から内山壮真捕手に四球。村上宗隆内野手にはラストボールで移籍後最速タイの149キロをマークしたが四球を与え一、二塁とされ、オスナ内野手にフルカウントからこの試合初めて許した安打となる右前適時打を打たれ、1点を失った。
5回は2死から投手の石川を中前打で出塁させると、太田に右前打、岩田には四球を与え満塁のピンチを迎えたが、内山を空振り三振に仕留め、マウンドでほえた。
巨人が5回に勝ち越した。「8番・二塁」でスタメン起用された増田大輝内野手が先頭で左中間二塁打。田中将が2013年以来12年ぶりとなる送りバンドを決め1死三塁とすると、丸佳浩外野手が左犠飛を打ち、2点目を奪い、田中将は勝ち投手の権利を得た。
1点リードで5回を終え、日米通算199勝目の勝ち投手の権利を得た田中将大投手だったが6回途中で降板。2番手・船迫大雅投手が同点適時打を打たれ、勝利は消えた。
田中将はこの回、先頭の村上宗隆内野手を二塁・増田大輝内野手の失策で出し、オスナ内野手を捕邪飛、北村恵吾内野手を右飛、村上の二塁盗塁で2死二塁。長岡秀樹内野手に四球を与えたところで、阿部慎之助監督がマウンドに向かい、田中将は降板。
2番手で船迫大雅投手が登板し、中村悠平捕手に左前打を打たれ、二塁から村上がホームを突き、左翼からの返球はアウトのタイミングだったが、捕手・岸田のミットからボールがこぼれ、同点に追いつかれた。
同点で迎えた8回にヤクルトに勝ち越された。この回から登板した18試合連続無失点中の4番手・田中瑛斗投手が、オスナ内野手に左翼ポールに当たる8号ソロ本塁打を打たれ、この試合初めてヤクルトにリードを許した。
1点を追う巨人は8回、ヤクルトの3番手・荘司宏太投手に3者凡退、9回は3番からの好打順も4番手・星知弥投手に3者連続三振に打ち取られ、ゲームセットとなった。