◆パ・リ-グ 日本ハム0―2西武(7日・エスコンフィールド)

 西武・今井は細心の注意を払った。両軍無得点の4回無死満塁。

矢沢を打席に迎えた。「外野には飛ばされたくなかった」。外角低めのチェンジアップで、一ゴロ併殺に仕留める。「足も速いので、(併殺は)一番想定していなかった。ネビンのいい守備に助けられたかな」。続く梅林には一転、155キロ直球で空振り三振。普段はクールなエースも思わず口元を緩めた。

 本来の姿が戻ってきた。最速157キロを計測し、7回を1安打、今季5度目の2ケタとなる11奪三振無失点の力投。6月17日・DeNA戦(横浜)以来の7勝目をつかんだ。エスコンでは今季3戦負けなし、22回無失点と無双を続けている。「今年では一番良かった。

打たれる打たれないじゃなくて、投げてて感覚的に良くないのがずっと続いていた。今日やっと修正できた」。肉体的にはもちろん昨年と筋力やコンディションは異なる。それに応じた体の使い方を模索しつづけてきたが、光も見えてきた。

 例年、メジャー球団はトレード期限を終えた8月に日本球界視察に力を入れる。この日、敏腕で知られるJ・モロシ記者は「西武の右腕、今井達也は彼らの最優先事項の一つだ」とXに投稿するなど、海の向こうから“ターゲット”に認定されている。エースが再び、無双態勢に入る。(大中 彩未)

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