日本高野連は8日、甲子園で「高校野球200年構想ミーティング2025夏」を開き、各都道府県の高野連で行われている野球普及活動の共有を行った。
現役球児からは市和歌山の川辺謙信主将と中村琉太郎選手(ともに3年)が参加した。
和歌山県高野連では普及活動の一環として、小さな子どもたち向けに公式戦の試合後に野球教室を開催。地域のヒーローたちがグラウンドで活躍する姿を見て、その後に野球に触れあうことで楽しさに気づいてもらう狙いだ。川辺主将は「試合中は子どもたちに僕たちのかっこいい姿を見てもらって、試合後は僕たちと身近に触れあう。子どもたちに良い影響を与えられていると思う」とにこやかな表情で活動の様子を報告した。
島根県高野連では、2016年に競技人口減少によって県内で初めて連合チームが公式戦に出場したことから、2017年度より普及委員会を設立し、保育園や小学生を対象に実際に高校生たちがコーチとなって野球フェスタを始めた。
イベントでは子どもたちに球児の手書きメッセージ付き特別入場券をプレゼント。県内で開催される公式戦を無料観戦できるもので、コーチだった球児たちの試合を実際に応援して、子どもたちに野球の魅力に気づいてもらう狙いだ。
日本高野連の会長、寶馨(たから・かおる)さんは両県の普及活動について「人員を集めるのが難しく、開催するのが大変な中、何年にもわたって行ってきたすてきな取り組みだと思う。情報共有の場として大変参考になる」と各県に拍手を送った。