◆JERA セ・リーグ DeNA2―12巨人(8日・横浜)

 「最近は打ってるなあ」というイメージだったが、本当に打ったな。打率1割台のリチャードが初回2死満塁で、初球の外寄り直球をレフト前に運んだ。

体の開きをグッと抑えられたから、しっかりとコンタクトできた。これさえできれば、もう少し打率は上がってくると思うが。

 ご存じの通り、パワーは申し分ない。当たれば飛ぶから相手も怖い。投げミスが許されないので神経を使うからだ。しかし、4回の2打席目を見る限り、投げた瞬間に振ってる感じ。特に2球目。外角のボールからさらにボールへと大きく逃げるスライダーに手が出てしまっては、相手を楽にするだけ。当然のことだが、タイミングを計りつつ、球を長く見ることで打つコースを判別するもの。リチャードには「150キロ超の直球もスローボールを打つようなイメージで長く見る」ことを求めたい。

 単打でつないでも、得点圏で点が取れなければ仕方ない。だから、阿部監督も一発で流れを変えられるリチャードを起用していると思う。

5日のヤクルト戦(東京D)で放った右翼席への弾丸ライナーはファンを魅了し、ゲームの流れも変えた。バットに当てる確率をいかに上げるか。助言はたくさん受けたと思うので、自分なりの答えを見つけてほしい。(スポーツ報知評論家・高橋 由伸)

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