◆秋季大会静岡県予選 上位決定戦 磐田東4x―3浜松城北工=延長10回タイブレーク=(31日・磐田球場)
磐田東が”1年生軍団”で、延長10回タイブレークの末にサヨナラ勝利を飾った。1点を追う10回無死二、三塁で、原田充稀(みつき)遊撃手(1年)の中前2点適時打で試合を決めた。
ベンチ入り20人のうち、1年生は12人。この日のスタメンは豪華メンバーがそろう1年生で構成された。先発した斎藤希吉朗(きよしろう)も1年生で、10回途中まで投げ3失点。斎藤は、赤堀佳敬監督がコーチを務めた健大高崎(群馬)で、2024年センバツ優勝の喜びを分かち合った銀乃助外野手の弟にあたる。
遊撃手として入学してきたが、7月下旬から指先の器用さを評価され、中学時代に経験があった投手に本格転向。初回に味方失策が絡み失点、10回は味方の適時失策により、点を失い交代したが新チームのエースとして、ふさわしい投球を見せた。「10回まで自分のピッチングができたのでよかった」と胸を張った。
「5番・一塁」で出場した駒橋一吹(いぶき)は、今春センバツを制した横浜(神奈川)の優樹捕手(3年)の弟。2選手とも兄に続き、磐田東では初となる「甲子園に出場することが目標です」と口をそろえる。舘希竜(きりゅう)捕手は0―1の8回2死に同点に追いつく左越え本塁打を放つなど逸材ばかりだ。
23日の代表決定戦・遠江総合戦で勝利し、すでに出場を決めていた県大会は13日に開幕する。指揮官は「(スタメン)全員が1年生。経験を積んで、山を乗り越えていきたい」と話す。来年のセンバツ出場につながるだけに、ヒーローになった原田は「一戦必勝で県を優勝して、東海からセンバツに行きたい」と力強く語った。(伊藤 明日香)