◆JERA セ・リーグ 巨人5―3ヤクルト(3日・京セラドーム大阪)

 森田は初回、村上をフォークで空振りの三振に取った。彼のフォークはスライダー気味に落ち、チェンジアップやツーシーム、スライダーと変化球は多彩で、打者が的を絞りづらいことは間違いがない。

ただ、どの球種も「これを投げておけば大丈夫」というウィニングショットにはなりきれていない。

 もう一段階、上の投手になるには、もっとストレートのスピードが欲しいよな。えっ、3回の内山の打席では150キロが出ていたって? 表示はそうだったかもしれないが、俺にはその速さには見えなかった。

 速さというのは、打者がどう感じるかなんだよ。ボールにしていいからもっと大胆に内角を突いたりして、150キロの球をそれ以上に見せる組み立てが必要だね。

 そこで気になるのは岸田の構えなんだ。打席の外というか、完全なボールに構えることが多いんだが、あんな所に構えられたらピッチャーは投げにくいったら、ないぜ。これも今後の課題だね。

 6回を2失点。まあ合格と言ってもいいが、相手が目標を失っているヤクルトだからな。CSの舞台で投げるためにも、まだまだ勉強することは多いよ。(スポーツ報知評論家・堀内 恒夫)

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