◆JERA セ・リーグ 巨人1―12ヤクルト=8回裏降雨コールド=(4日・岐阜)

 今夏の甲子園で16年ぶりに4強入りした県岐阜商の3年生部員たちが4日の巨人―ヤクルト戦(岐阜)を生観戦した。平日の授業を終え、約15人で学校近くのぎふしん長良川球場へ。

午後6時から巨人の応援団が陣取る右翼芝生席とヤクルト側の左翼席にわかれ、終始楽しそうにプレーを目に焼き付けた。

 生まれつき左手の指が欠損しながら、ハンデを感じさせないプレーで夏の聖地を沸かせた横山温大(はると)外野手は「好きな選手がたくさんいて。井上温大選手は同じ名前ですし、岡本(和真)選手は体つきも含めて、全てすごい。憧れます」と目を輝かせた。年に一度の地元での巨人の主催試合。「野球、大好きなので!」と爽やかに笑い「これからに生きる、勇気づけられるいいプレーをたくさん見せていただいたので自分にも刺激になりました。レベルも全然違いましたし、すごく勉強させていただいています」とグラウンドを見つめた。

 自身と同じ左打者で、目の前で2本塁打を放ったヤクルト・村上については「動画を見たりして参考にさせていただいていた。いやもう、さすがだなと思いました…(笑)」と羨望のまなざしを向けた。ともに観戦した主将の河崎広貴外野手も「すごくスケールが大きくて、やっぱりプロ野球はレベルが違うなと。久しぶりにプロ野球を観られて面白かったいです」と声を弾ませ、4番としてチームをけん引した坂口路歩(ろあ)内野手、リードオフマンだった駒瀬陽尊内野手らも貴重なひとときを満喫した。

 試合当日の岐阜市内は雨予報で、巨人、ヤクルトの選手は県岐阜商の部活動開始前に、設備の整った同校敷地内の屋内練習場で打撃練習を行ってからゲームに臨んだ。

また、実際の試合では同校放送部の生徒がヤクルト側のアナウンスを担当するなど活躍した。8月に開催された第107回全国高校野球選手権大会で一躍注目を集めたナインたち。センバツ優勝の横浜を延長タイブレークの末に撃破するなど、公立の伝統校として古豪復活を印象づけた。

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