◆米大リーグ パイレーツ5―3ドジャース(4日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)

 ナ・リーグ西地区首位のドジャースが同東地区最下位のパイレーツに3戦3敗のスイープを食らい、地区優勝マジックが消滅した。「1番・DH」で先発出場の大谷翔平投手(31)は3打数無安打2三振1四球。

ド軍は5点を追う9回に2番・ベッツが意地の15号ソロを放って2試合連続の完封負けは阻止したが、反撃は3点止まりだった。

 打線がサイ・ヤング賞最有力候補の剛腕スキーンズの前に沈黙した。打撃好調の正捕手スミスを右手打撲で欠く影響もあったはずだが、三塁すら踏むことができず、6回2安打無失点8Kの快投を許した。スキーンズは2年連続の10勝目を挙げ、防御率は両リーグ唯一の1点台(1・98)に突入した。

 ロバーツ監督は「脅かすような場面はあまりつくることはできなかった」と脱帽。下位チームに痛い取りこぼしが続くが「今日のようにスキーンズのような最高の投手と当たれば仕方ない部分はある。ただ一つ言えることは相手はドジャース相手にベストを尽くしてくるということ」とし、今後に向けて「9回に見せたように全力を尽くすこと。それが必要だ。故障者が数人が戻ってくるし、必ず流れは来る」と自らに言い聞かせるように話した。

 大谷は初回先頭の第1打席では98・8マイル(約159キロ)直球で空振り三振に倒れたが、3回2死二塁で迎えた第2打席では四球を選んで10試合連続出塁。しかし、6回先頭の第3打席は3球で空振り三振となり、対スキーンズは2打数無安打2三振1四球。今季は4月の対戦と合わせて計5打数無安打となり、通算成績は11打数2安打の打率1割8分2厘、1本塁打、2打点、6三振となった。

 前日3日(同4日)の同戦では二刀流出場の見込みだったが、体調不良のため登板を回避。それでも、自己&球団最速の打球速度120マイル(約193・1キロ)でドジャース通算100号を飾った2日(同3日)の試合に続き、チーム唯一のマルチ安打と孤軍奮闘する姿を見せた。指揮官によると、せきなどの症状は残っているという。万全ではない状態の中でこの日も打席に立ったが、剛腕攻略はならなかった。

 ドジャースは78勝62敗の貯金16で地区首位は変わらず、2位パドレスとはゲーム差2、3位ジャイアンツとはゲーム差7となった。今季はパ軍との対戦は終えているが、ジ軍とは直接対決を7試合残している。そこで全敗した上で勝利数で並んだ場合は直接対決の成績でジャイアンツが上回るため、ド軍のマジックが消えることとなった。

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