パ・リーグ 西武5―3ロッテ(5日・ベルーナドーム)

 無欲でアーチをかけた。3回1死二、三塁。

巡ってきた先制機にロッテ・上田希由翔内野手は「最低でも犠牲フライを」と打席に入った。外野への飛球を狙うべくゾーンを高めに上げると初球、おあつらえ向きの152キロ速球が真ん中高めに入ってきた。迷わずフルスイング。中堅方向へ伸びた飛球はそのままバックスクリーンへ。先制の2号3ランに「うまくとらえることができてよかったです」と笑みを浮かべた。吉井監督も「いいホームランでした」と素直にたたえた。

 23年ドラフト1位にとって、この球場は8月2日の同戦でプロ初本塁打を放った思い出の地。「まだ2本なんで何とも言えないです。たまたまかなと思います」と笑ったが、「チャンスで打てたらいいですし。1日1日しっかり安打も積み重ねていけたらいい」と表情を引き締めた。チームの借金は今季ワーストタイの26にふくらんだが、上田のような若い力が希望になっていく。

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