◆JERA セ・リーグ DeNA7―6ヤクルト(5日・横浜)

 これぞハマの主砲だ。DeNA・筒香は一瞬立ち止まってから走り出した。

NPB復帰後、初めて「4番・三塁」でスタメン出場。2―3の6回2死、高梨の144キロ直球を流し打ちした。打球は高々と舞い上がり、左翼ポール際に飛び込む同点15号ソロ。打球速度159キロ、推定飛距離109メートル、試合を振り出しに戻す一発に「感覚はすごくいい状態が続いている。いい打撃ができて良かったです」。なお2死一、二塁から代打・オースティンが決勝打。自身の9月第1号は勝利をたぐり寄せる呼び水となった。

 チームメートのためにも奮闘した。3日に宮崎が右膝後十字じん帯の部分損傷と診断され、今季の復帰は絶望的となった。離脱後、3試合連続で三塁に入った背番号25は「打線でもチームでも中心の存在。宮崎さんがいないのはチームとしても大きいことですけど、何とかカバーするしかない」。空いた穴を埋めるべく、いやそれ以上に先輩の無念を晴らすべく、フルスイングした。

 この日の勝利で5位・広島と3ゲーム差に広げ、2位・巨人に0・5差まで接近。2位浮上も現実的になってきた。「今日は全員でつかみ取った勝利だと思う。明日以降も頑張っていきます」。目前に迫ってきた2位の座を、勝ち取りに行く。(太田 和樹)

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