◆JERA セ・リーグ 中日1―0巨人(5日・バンテリンドーム)

 もう誰も驚かない。巨人の泉口友汰内野手(26)がまたHランプをともした。

1点を追いかける6回1死二塁。1ボールから柳が投じた内角高め142キロ直球に反応した。やや詰まりながらもコンパクトに振り抜き、中前に運んだ。自己最長を更新する16試合連続安打。出塁は21戦連続に伸ばした。

 3日のヤクルト戦(京セラD)で5打数3安打と暴れ、3か月ぶりに打率リーグトップに浮上。首位打者と最高出塁率の2冠も射程に捉える。遊撃手が首位打者を獲得すればセ・リーグでは16年の坂本勇人以来、2人目。両リーグを通じても5人目となる快挙も見えてきた。

 勢いは加速している。8月は固め打ちを増やして、月間打率3割2分7厘、1本塁打、8打点の成績を残した。運動量が多く、疲労もたまりやすい遊撃のポジションを担いながらも、夏場からさらに状態を上げている。

「疲れているとか言ってられません。気持ちですね」と頼もしい。心身ともにタフな男は、9月に入っても快音を響かせ続けている。

 2年目の今季は開幕2軍スタートながら、4月中旬から遊撃のレギュラーを奪取。攻守で奮闘し、監督選抜で球宴に初選出された。後半戦に突入しても好調をキープ。主に1、3番で起用されるなど打線の中核として役割を全うしている。「毎日しっかりと準備して勝つために何ができるかを考えながらやっていきたいと思っている」。躍進を続ける背番号35がシーズン最終盤もチームを支えていく。

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