◇高校野球秋季静岡県大会▽3回戦 聖隷クリストファー3―1知徳(23日・ちゅ~るスタジアム清水)
今夏の甲子園で初出場1勝を飾った聖隷クリストファーが知徳を3―1で下し、5年連続8強入りを果たした。来秋のドラフト候補で、先発したエース左腕の高部陸(2年)が、130球で7安打を浴びながらも9K1失点完投で勝利に導いた。
5度得点圏に走者を出しながらも粘りの投球だった。新チーム公式戦初戦となった2回戦・日大三島戦で12Kを奪って完封したエースが、粘りの投球で知徳打線を最少失点に抑えた。「前回よりフォームはまとまっていた。ボールもかかり過ぎて引っかかるところがあった」。序盤は最速タイの147キロを連発。唯一失点した4回のスクイズのシーンでは「カットボールが甘く入ってしまった。1点も取られたくなかった」と、悔しがった。
打っては、4回1死満塁で先制の中前適時打を放った。普段は打撃練習に参加していないが「打てる気がしなかったけど、追い込まれたのでバットを短く持ってボールに合わせた」と、一塁ベース上で大きくガッツポーズ。6回には暴投で勝ち越したあと、貴重な3点目となるスクイズを決めて2打点。「(スクイズは)冷静に決められた。バント練習はしっかり、やってます」と、バットでも活躍して胸を張った。
夏の甲子園を沸かせたサウスポーは自覚も十分。新チームは実戦経験が少なく、打線は2試合で計5点とまだまだ機能していないが、「自分がゼロで抑えて流れをもってきたい」。4強入りをかけて27日の準々決勝では磐田東と対戦。夏春連続甲子園出場へチームをけん引する。