巨人の近藤大亮投手(34)が、今季限りで現役を引退することが23日、分かった。すでに球団側には伝えており、近日中に自ら意思を表明する。

27日のイースタン・ロッテ戦(Gタウン)が現役最後の登板となる見込み。

 オリックスから移籍1年目の昨季は1軍登板なし。「今年ダメなら引退する」。不退転の決意を胸に今季に臨んだが、悪夢が襲った。3月13日、ソフトバンクとのオープン戦(みずほペイペイ)で右肩のけん板を断裂し緊急降板。手術なしで復帰した例は今までないほどの大けがだったが、年齢や立場を考慮し保存療法を選択した。

 必ずもう一度マウンドに上がる―。その一心で、リハビリと向き合った。腕を上げるだけでも痛いという絶望的な状況でも「自分でコントロールできることをやりきるしかない」。連日、限界までトレーニングを積み重ねた。

 8月21日に負傷後初のブルペン入り。今月14日には負傷後初となるライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板し最速140キロをマークするなど、復帰登板に向け痛みと闘いながら強度を上げてきた。

通算204登板の右腕は最後まで手を抜かず、打者に本気で立ち向かう。

 ◆近藤 大亮(こんどう・たいすけ)1991年5月29日、大阪府生まれ。34歳。浪速から大商大、パナソニックを経て2015年ドラフト2位でオリックス入団。2年目の17年から3年連続で50試合以上登板。17年11月に侍ジャパンでアジアプロ野球チャンピオンシップ優勝に貢献。20年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受け、同年オフに育成選手契約。22年4月に支配下復帰。23年11月に金銭トレードで巨人移籍。177センチ、80キロ。右投右打。年俸3500万円(推定)。

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