広島の新井貴浩監督が来季も指揮を執ることが24日、分かった。来季が4年目。

松田オーナーは「監督にとってつらい一年だったかもしれない。来年以降もつらいかもしれないが、絶対に成果を出してくれると思っている。成果を見られるよう、その分(長い)年月をやればいいと思っている」と、長期的な視点で見守っていく考え。シーズン終了後に歴代監督と同様、来季に向けて新たに単年契約を結ぶ。

 「変化」を掲げて臨んだ今季は2年連続のBクラスが決まり、残り5試合で借金15の5位。この日、マツダで全体練習を見守った指揮官は「任せていただいて、ありがたいこと」と続投を受け止めた。「期待に応えられるよう、麦のように頑張っていきたい」と、漫画「はだしのゲン」の作中にある「踏まれても踏まれてもたくましい芽を出す麦に」というエピソードを使って来季への決意を示した。

 就任1年目は5年ぶりのAクラス・2位に導いたものの、今季は昨季(借金2の4位)の成績も下回った。8年目・中村奨の台頭などはあったが、常広や田村ら期待の若手が伸び悩んだ。「やっぱり育てていく、つくっていくというものは、一朝一夕ではいかないと思うし、こちらは辛抱強く、忍耐強くやっていきたい」と指揮官。すでに秋山、菊池らベテランの出場選手登録を抹消し、積極的な若手起用で来季に向けて動き出している。

 開幕を託した森下が両リーグ最多14敗(6勝)、正捕手・坂倉の不振という誤算も痛かった。

選手に対しては「置かれた場所で“絶対に花を咲かせてやるんだ”という気持ちで、頑張ってもらいたい」と求める。山積みの課題に向き合い、就任から掲げ続ける「育成と勝利の両立」という難題に挑んでいく。

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