◆米大リーグ レッドソックス―アスレチックス(26日、米マサチューセッツ州ボストン=フェンウェイパーク)
元レッドソックスで、現野球評論家の松坂大輔氏が26日(日本時間27日)、レ軍本拠地でのタイガース戦の試合前セレモニーで始球式を務めた。レ軍時代のハイライト映像が流れ、捕手役を務めたジェイソン・バリテック作戦兼失点防止コーチのミットをめがけて白球を投げ込むと、客席から大歓声が沸いた。
松坂氏は「ダッグアウトから見たフェンウェイは本当に綺麗だなと思いました。VTRを流してくれたことにも感謝しています。あんなに歓声があるとは思っていなかったので、びっくりしましたし、めちゃくちゃうれしかったです。いい思い出になりました」
この日は「ジャパニーズ・ヘリテージ・デー」。1841年にジョン万次郎が、日本人として初めて米国を訪れ、マサチューセッツ州フェアへーブンで暮らして以来、同州と日本の交流は深く、今年は北海道との姉妹都市提携35周年となる。特別チケットを購入した来場者に、特製の野球帽が配布され、和太鼓の演奏なども行われた。
プレートの少し前から、代名詞のワインドアップで投げた松坂氏。「ずっと先発をやってきて、綺麗なマウンドで投げさせて貰うことが多かった。まっさらなマウンドで投げるのは気持ちいいことですが、十分経験させて貰ったので」と先発投手へのリスペクトが、その理由だ。
レ軍には、ワールドシリーズで優勝した2007年から6年在籍。2013年から2年間はメッツに所属したが、レ軍との対戦はなく、フェンウェイパークのマウンドに上がるのは、2012年9月8日のブルージェイズ戦以来13年ぶりとなった。
ダグアウトでは、現役時代が重なるコーラ監督が吉田正尚外野手を呼び止め、「ダイスケはワールドシリーズでヒットを打って打点(2打点)をあげている」とハッパを掛けた。「ここ最近、吉田君の勝負強さがチームの助けになっている。きょうもいいところで打って欲しいですね」と、プレーオフ進出に王手を掛けている古巣の勝利を願っていた。