◆第86回皐月賞・G1(4月19日、中山競馬場・芝2000メートル)

 “新世代”が偉大な先人たちに肩を並べた。上原佑調教師は皐月賞にグリーンエナジー(父スワーヴリチャード)、ライヒスアドラー(父シスキン)、フォルテアンジェロ(父フィエールマン)の3歳牡馬3頭を送り出す。

フルゲートが18頭になった90年以降で3頭出しは7人目。近年では22年の友道康夫、24年の矢作芳人とビッグネームが名を連ねる。「たまたま才能ある馬が集まった」と謙遜するが、平成生まれ初の調教師として23年3月の開業から、わずか3年あまりと考えれば偉業と言っていい。

 3頭全て大きな期待を持って送り出す。デビュー前から「大物感がある」と絶賛していたグリーンエナジーはスケールの大きい走りで京成杯を勝利。9日の1週前追い切りでも、美浦・Wコースでラスト10秒9をマークした。「すごく順調です。折り合いもついたし、言うことありません」と確かな自信がある。

 ライヒスアドラーは前走の報知杯弥生賞ディープインパクト記念で2着に敗れたが「共同通信杯の回避後で完調ではなかった。一段階上がっています」と態勢万全。ホープフルS2着以来となるフォルテアンジェロも「小さくまとまらないよう気を使って、はみ出すような部分が出てきました」と上積みは十分だ。

 3頭は毎週同じ時間帯に調教を行い切磋琢磨(せっさたくま)している。

「みんなで一緒にやることで、実戦でも安心感が生まれる」と説明。優しい笑みを浮かべながら「マウントを取りがちなライヒスが長男で、やんちゃなグリーンエナジーが三男坊。手のかからないフォルテアンジェロが次男ですね」と兄弟にたとえた。

 レース当日が36歳2か月22日のトレーナーは、勝てば歴代3番目の年少Vとなる。「1週前追い切りをクリアできればいい状態で迎えられると思っていました。無事に終えられて、本当にワクワクしますよ」。“3兄弟”の大攻勢で、初のG1タイトルをもぎ取る。(角田 晨)

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