大相撲の雷(いかづち)親方(元小結・垣添)の長男、埼玉栄高相撲部出身の垣添玄空(はるく、18)が19日、雷部屋に入門することが発表された。東京・墨田区の部屋で、師匠同席で会見。

父のしこ名「垣添」を継承して、父超えを掲げた。部屋のおかみさんで、母・栄美さん(44)は日大時代を含め女子相撲で3度の日本一に輝いた。“最強のDNA”を持つ有望株は、夏場所(5月10日初日、東京・両国国技館)の初土俵を目指し、5月1日の新弟子検査を受検する。

×     ×     ×     ×

 少し照れくさそうに、垣添親子は上がり座敷に並んだ。丸刈りで会見に臨んだ垣添は「父を超えたい。そして(元横綱)朝青龍関が目標」と目を輝かせた。最近になって入門を決断し、しこ名は父と同じ「垣添」を予定。息子が弟子になった雷親方は「甘い世界ではないので不安で心配」と苦笑いしつつ、「悔いのない相撲人生を歩んでほしい」と温かい視線を送った。

 180センチ、115キロで激しい動きが持ち味。幼少期は父の厳しい稽古、けがに苦しむ姿を見て「相撲は嫌い」だった。中学まではスポーツ歴はなく「ゲーマー」。eスポーツの道も考えたが、中3の秋に父のスカウト活動に帯同した際、埼玉栄高・山田道紀監督(60)に声をかけられ、相撲を始めた。

父は「すぐ寮から逃げてくるのでは」と心配したが、経験者が大半の名門の厳しい稽古にも耐えて成長し、入学時から体重も40キロ増。昨年の全国総体では団体戦メンバーとして3位に貢献するなど頭角を現し、角界入りを決めた。

 相撲歴は浅いが“最強の遺伝子”を持つ。父は日体大時代に学生横綱に輝き、突き、押しを武器に最高位・小結。部屋のおかみさんで母・栄美さんは日大時代を含め全日本選手権重量級を3度制した。妹・星空(せいら)も、埼玉栄高1年で相撲部所属の「相撲一家」だ。父と子で相撲で活躍した例は多いが、母もは珍しい。垣添は、栄美さんから出し投げを教えてもらったことを明かし「師匠だけでなく、おかみさんからも助言をもらえる環境は恵まれている」と話した。

 垣添は「ポーンと上がって、周りをかき乱して消えていく花火みたいな力士になりたい」と独特な表現で夢を語った。将来性が楽しみな18歳が、角界での第一歩を踏み出した。(山田 豊)

 ◆垣添 玄空(かきぞえ・はるく)

 ▽しこ名 本名と同じの予定。

 ▽出身 2007年9月18日、東京・台東区

 ▽スポーツ歴 中学まで相撲はおろかスポーツ歴はなし。

埼玉栄高で相撲を始め、3年時の全国総体団体戦3位。昨年10月の国民スポーツ大会の相撲少年団体で、埼玉県の準優勝。

 ▽名前の由来 父の雷親方が現役時代にしこ名を「ハルク」にしたかったことから。ハルク・ホーガンは関係がなく、把瑠都と似た響きが好きだった。

 ▽憧れ 元横綱の朝青龍 「気迫と気合がかっこいい」。

 ▽ゲーマー SWITCHのゲーム「スマッシュブラザース」が得意。中学時は1日16時間ゲームを行いオンラインゲーム「フォートナイト」で世界各国のプレーヤーと戦うため時差ボケしていた。

 ▽身長・体重 180センチ、115キロ。

 ▽家族 父は雷親方、母は女子相撲世界女王の栄美さん。妹は埼玉栄高1年の星空(せいら)さん。

 ◆親子力士 父が元大関・貴ノ花、息子の元横綱・若乃花、同・貴乃花が有名。現役では大関・琴桜と父の元関脇・琴ノ若(現佐渡ケ嶽親方)、幕内・藤ノ川と、父の元幕内・大碇(現甲山親方)ら。

親子幕内は過去に11組。

編集部おすすめ