3歳牡馬クラシック第1弾のGI皐月賞(中山・芝2000m)が4月19日に行なわれる。

 かねてから主役不在と言われる今年の3歳牡馬戦線。

スポーツ報知の坂本達洋記者も「今年の皐月賞は『戦国・皐月賞』と言っていいような混戦ムードが漂っています」と言ってこう続ける。

「毎年のことですが、今年もクラシック一冠目に向けて実績馬が集結。9頭の重賞ウィナーが顔をそろえました。ですが、頭ひとつ抜けた存在はいません。GI朝日杯フューチュリティS(12月21日/阪神・芝1600m)を制した2歳王者カヴァレリッツォ(牡3歳)にしても、過去3戦はすべてマイル戦で今回が初の2000m戦。距離延長への対応など、克服すべき課題があります。

 そもそも上位人気は割れると踏んでいて、馬券的な妙味はかなりありそう。そこへ、穴馬が絡んでくれば、高配当も夢ではないでしょう」

 皐月賞の過去10年の結果を振り返ってみても、1番人気は2勝、2着1回、3着3回と信頼度は今ひとつ。3連単の配当も10年のうち、9回が万馬券。2017年には100万円超えの高額配当が飛び出しており、波乱含みの一戦と言える。

 これらのことを踏まえて、坂本記者は2頭の穴馬候補をピックアップした。1頭目は、GⅡ弥生賞(3月8日/中山・芝2000m)で2着に入ったライヒスアドラー(牡3歳)だ。

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「過去10年の結果を見ると、皐月賞ではGⅢ共同通信杯(東京・芝1800m)をステップにしてきた馬が最多の4勝。こうした状況にあるのは、クラシック初戦の皐月賞まで約2カ月とローテーション的に無理のない間隔が空いているうえ、大一番となるGI日本ダービー(東京・芝2400m)の舞台となる東京コースを経験させておきたいという陣営の狙いもあって、同レースに期待馬や評判馬が集まるようになったことが大きいと思います。

 であれば、今年も共同通信杯(2月15日)から臨んでくる勝ち馬リアライズシリウス(牡3歳)、3着ロブチェン(牡3歳)は当然無視できませんが、トライアル組も軽く見てはいけません。

 とりわけ、皐月賞と同じ条件で行なわれる弥生賞組。やはり、事前に同じ距離やトリッキーな舞台を経験できるのは大きな意義があります。昨年の皐月賞の覇者ミュージアムマイルも、弥生賞(4着)での体験を生かして鮮やかな勝利を飾りました。

 過去10年においても、弥生賞組が1勝、2着5回、3着2回と好成績を残しています。今年は勝ったバステール(牡3歳)をはじめ、上位3頭が出走しますが、最も魅力を感じているのは2着馬のライヒスアドラーです。

 弥生賞ではスタートで出負けして挟まれるロスがありながら、うまくリカバリーして5番手を追走。最後は勝ち馬に出し抜けを食らいましたが、コンマ1秒差の2着と地力や舞台適性の高さを十分に示したと言えます」

 ライヒスアドラーはここまで3戦して、いずれも3着以内。新馬戦以外は重賞で好走を続けており、まったく底を見せていないのも強調材料だ。

「2戦目のGⅡ東京スポーツ杯2歳S(3着。

11月24日/東京・芝1800m)のあと、当初は共同通信杯を目標に帰厩しましたが、体調面が整わずに予定を延ばした経緯があり、前走は決して万全の調整過程ではなかったと思います。その点を考慮すれば、計画どおりに運んでいる今回は間違いなく上積みが見込めます。

 鋭い決め手を発揮した新馬戦(9月14日/中山・芝1800m)は余裕を残した仕上げで勝ちきったところに大きな価値があり、続く東スポ杯2歳Sでも窮屈な馬群の内でスムーズさを欠くなかで3着を確保。それぞれ、力がないとできない走りでした。

 弥生賞から一段階上のパフォーマンスを発揮できれば、ここでも通用すると見ています。一発を期待したいですね」

 坂本記者が注目しているもう1頭は、GIホープフルS(12月27日/中山・芝2000m)2着のフォルテアンジェロ(牡3歳)だ。

「先述のライヒスアドラーに、GⅢ京成杯(1月18日/中山・芝2000m)を快勝して人気のグリーンエナジー(牡3歳)と、3頭出しとなる上原佑紀厩舎にあって、この馬の存在も忘れてはいけません。ホープフルS2着で賞金を加算でき、今やトレンドになりつつある同レースからの直行で皐月賞に向かってきたことも無視できない要素です。

 前走のホープフルSでは好スタートをきって、道中は好位でセンスのある立ち回りを披露。直線では前が壁になって追い出しを待たされる場面がありながら、外に持ち出してからはグンとギアを上げて伸びてきました。その走りは、明らかに中山向き。ライヒスアドラーと同じく、本番と同じ舞台を経験していることも強みでしょう。

 この中間は牧場でしっかりとリフレッシュ。帰厩後は、3月下旬から順調に乗り込まれてきました。美浦Wコースでの1週前追い切りでは、6ハロン82秒1-1ハロン11秒0という好時計をマーク。ラストで見せたキレ味は、本番でも大きな武器になると思います。

 ちなみに馬主のシルクレーシングは、同馬とカヴァレリッツォ、バステールの3頭出し。厩舎、そして馬主において"三本の矢"といった状況にありますが、人気的に最もオイシイのはフォルテアンジェロ。非常に楽しみな存在です」

 大混戦の牡馬クラシック初戦。人気の盲点となりそうな実力馬の大駆けを見逃すな。

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