3歳牡馬ランキング(前編)

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 昨年6月から2歳戦が始まり、夏に重賞戦線がスタートして以降も常に混戦状態にあって、確たる主役がいない状況にある今年の3歳牡馬戦線。3月には牡馬クラシック第1弾となるGI皐月賞(4月19日/中山・芝2000m)の、注目のトライアルが東西で行なわれた。

 皐月賞と同じ舞台で行なわれたGⅡ弥生賞(3月8日/中山・芝2000m)では、未勝利戦を勝ち上がってきたばかりのバステール(牡3歳/父キタサンブラック)が快勝。GⅡ東京スポーツ杯2歳S(11月24日/東京・芝1800m)3着のライヒスアドラー(牡3歳/父シスキン)、GI朝日杯フューチュリティS(12月21日/阪神・芝1600m)3着のアドマイヤクワッズ(牡3歳/父リアルスティール)ら人気2頭を一蹴した。

 さらに、翌週に行なわれたGⅡスプリングS(3月15日/中山・芝1800m)でも、前走で未勝利勝ちを決めたばかりの8番人気アウダーシア(牡3歳/父キズナ)が勝利。2戦2勝と断然人気だったクレパスキュラー(牡3歳/父リオンディーズ)は7着と馬群に沈んだ。

 翻(ひるがえ)って、関西で行なわれたリステッド競走の若葉S(3月21日/阪神・芝2000m)は、マテンロウゲイル(牡3歳/父エピファネイア)が人気に応えて完勝。トライアル戦ではないものの、注目度の高い重賞・GⅢ毎日杯(3月28日/阪神・芝1800m)でも1番人気のアルトラムス(牡3歳/父イスラボニータ)が鮮やかな勝利を飾った。ただ、いずれもメンバーに恵まれた感もあってか、それぞれの評価はそこまで上がっていない。

 これらの結果によって、3歳牡馬戦線は混戦の度合いが一段と増した。間近に迫った皐月賞の行方もまったく読めない状況にあるが、その大一番を目前にしての、現時点での3歳牡馬の『Sportiva オリジナル番付(※)』を発表したい。
※『Sportivaオリジナル番付』とは、デイリー馬三郎の吉田順一記者、日刊スポーツの木南友輔記者、JRAのホームページでも重賞データ分析を寄稿する競馬評論家の伊吹雅也氏、フリーライターの土屋真光氏、Sportiva編集部競馬班の5者それぞれが、今春のクラシックを目指す3歳牡馬の、現時点における実力・能力を分析しランクづけ。さらに、そのランキングの1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として、総合ポイントを集計したもの。

 前回(3月7日時点)2位のパントルナイーフ(牡3歳/父キズナ)、同3位タイだったアドマイヤクワッズが圏外へ沈んだ今回のランキング。

そんな大激戦を象徴するように識者の票は大きく割れた。

【競馬予想】順位変動が激しい「3歳牡馬ランキング」 クラシックを目前にして混戦の度合いが増した
 5位には、2頭がランクイン。GIホープフルS(12月27日/中山・芝2000m)の覇者ロブチェン(牡3歳/父ワールドプレミア)と、GⅢ共同通信杯(2月15日/東京・芝1800m)でそのロブチェンに先着し2着と奮闘したベレシート(牡3歳/父エピファネイア)が入った。

伊吹雅也氏(競馬評論家)
「ロブチェンはホープフルSのときが7番人気で、前走の共同通信杯での敗戦(3着)もあって、皐月賞ではまた人気を落としそう。ですが、皐月賞は臨戦過程がポイント。前走のコースが東京・芝1800mか、中山・芝2000mではなかった馬は、2021年以降に43頭いましたが、すべて4着以下に敗れています。一方、前走のコースが東京・芝1800mだった馬は、2021年以降に13頭いて3着以内8回、3着内率が61.5%です。

 3着止まりだったとはいえ、東京・芝1800mの共同通信杯からのローテはプラスに働くはず。しっかりマークしておきたい1頭です」

木南友輔氏(日刊スポーツ)
「ベレシートは共同通信杯で2着に敗れたものの、この馬自体の能力の片鱗は見せたと思います。乗り方が難しい馬だと思いますが、1勝クラスのエリカ賞(2着。12月13日/阪神・芝2000m)も、共同通信杯もまったく力負けには見えませんでした。

 皐月賞をスキップしてしまったことは残念ですが、GI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)での躍動を期待したいです」

 3位も9ポイントで並んだ2頭がランクインした。

GⅢ京成杯(1月18日/中山・芝2000m)を勝ったグリーンエナジー(牡3歳/父スワーヴリチャード)と、共同通信杯を制したリアライズシリウス(牡3歳/父ポエティックフレア)だ。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「グリーンエナジーは血統や馬体、そして走法からしても、決して得意とは言えない中山・芝2000mの京成杯を勝利。道中は後方の内でじっとしていて、直線で一気に脚を伸ばしました。スローペースだったとはいえ、コース形態を考慮すれば、上がり3ハロン33秒8の決め脚は評価していいと思います。

 本質的には東京コース向きで、ダービーのほうが楽しみな逸材ですが、前走のような立ち回りができれば、皐月賞でも十分にチャンスがありそう。この中間も長めからの意欲的な攻めを丹念に消化しており、気性的に仕上がり早のタイプですから、大いに注目です」

伊吹氏
「今年の3歳世代でJRAの重賞を複数回勝っているのは、(3月末時点で)牝馬を含めてもこのリアライズシリウスとダイヤモンドノット(牡3歳/父ブリックスアンドモルタル)だけ。相応に高く評価するべきだと思います。

 皐月賞は重賞を完勝したことがある馬に注目したい一戦で、JRAの重賞において『着順が1着、かつ2位入線馬とのタイム差がコンマ1秒以上』となった経験を持たない馬は、2021年以降に計59頭いて3着以内1回。3着内率にすると、わずか1.7%です。

 今年の皐月賞は、この条件をクリアしている馬が例年と比べてもやや少なめ。リアライズシリウスにとっては、GⅢ新潟2歳S(8月24日/新潟・芝1600m)を圧勝した実績がここへ来て効いてくるのではないでしょうか」

(つづく)◆本誌オリジナル選定の「3歳牡馬ランキング」上位2頭>>

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