◆JERAセ・リーグ 巨人2―1中日(21日・長野)

 巨人は平山功太内野手(22)のプロ初打点となる逆転2点打で中日との接戦を制した。1点を追う7回無死二、三塁。

金丸から中前へ値千金打だ。初昇格したドラフト5位・小浜佑斗内野手(24)が「6番・遊撃」で即プロ初スタメン。試合前練習で顔面に打球が直撃した泉口の“代役”として、逆転へつなぐプロ初安打もマークした。先発・則本は5回1失点も移籍後初勝利はお預けとなったが、救援陣が0を並べ、7年ぶりの長野での試合で連敗を止めた。

 食らいついた。平山は右膝を地面につくくらい体勢を低くして、白球にバットを当てた。「執念。気持ちでいきました」。打球が前進守備の遊撃手の横を抜けていく。一塁を回り逆転を確認すると全力で右腕を振り下ろし、両手を突き上げた。「最高にうれしくて、もうガッツポーズ出ちゃいました」。チームを救う一打は格別だった。

 天敵・左腕の攻略だ。チームは相手先発が左投手の試合は3勝6敗と負け越していた。この日も先発・金丸から6回まで4安打無失点に抑えられていた。平山も2打席目までは凡退。0―1の7回、無死から大城の一ゴロ失策と小浜のプロ初安打と相手の失策で無死二、三塁の好機で打席が回ってきた。「これ、打てなかったらもう2軍かな。ほんまに最後やな」。割り切った。「悔いないように、3球振ろう!」とカウント2―2から126キロスライダーを捉え、走者2人が生還。プロ初打点、そして初の決勝打となった。

 高校の同期がモチベーションだった。瀬戸内高の同級生・新保茉良内野手(22)が25年ドラフト5位で中日入り。

昨秋、指名された時にはLINEが来た。互いに頑張ろうと決意を固めたが、平山はまだ育成だったため「なんか、負けた気がしました」と胸に引っかかった。「新保が支配下で入った分、僕もそれなりに悔しいところがあった。それが、頑張る気持ちにさせてくれました」。5日に支配下に登録されると「シンプルに先にヒットを打ちたい」。この日、決勝打も「次は(先に)ホームランを」。かつての戦友と競い高め合う。

 試合前練習で、泉口の顔面に打球が当たり、出場選手登録を抹消された。平山が初めて出た8日の広島戦(マツダ)で泉口は逆転2ランを放ち、勝利。「イズさんはチャンスでも打つ」と、先輩の頼もしさを誰よりも近くで実感していた。「同期入団なので、悲しい部分はあった」。思わぬアクシデントでチームもショックを受ける中で大きな一打だった。

 プロ4度目のスタメン。長野で初のお立ち台に立った。独立リーグ、3軍でも何度もプレーした地。「あんまり相性がよくなかった」と明かしたが、試合後には「長野県が合っているのかな(笑)」。22歳の青年が、巨人ファンを笑顔に変えた一夜になった。(臼井 恭香)

 ◆平山 功太(ひらやま・こうた)2004年3月16日、広島市生まれ。22歳。瀬戸内高を経て環太平洋大に進学も中退。独立リーグ千葉スカイセイラーズを経て23年育成ドラフト7位で巨人入団。昨季3軍で56試合出場、打率2割9分、5本塁打、26打点。4月5日に支配下登録。185センチ、82キロ。

右投右打。

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