◆第173回天皇賞・春・G1(5月3日、京都競馬場・芝3200メートル)追い切り=4月29日、美浦トレセン

 連覇のかかるヘデントール(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎、父ルーラーシップ)の追い切りの評価は、先入観との戦いだった。

 骨折による9か月半の休み明けをひと叩きしたことで、大きな上積みを期待したくなる。

前走の京都記念では8着に敗れており、果たしてどこまで復調しているのか。しっかりと見極めねばならないと、双眼鏡を握る手にも力が入った。

 その最終追い切りは美浦・Wコースで3頭併せの真ん中から、5ハロン68秒9―11秒4を馬なりでマークして、先に抜け出した外レッドキングリー(4歳2勝クラス)に半馬身遅れたが、動き自体は活気十分に見えた。共同会見で木村調教師は「道中の折り合いとか、最後ゴールまで頑張って走ってくれるかとか、そういうことを見てやっていました。(1週前から)変わらず元気さを保てているので、頼もしく見ています」という言葉の通りだろう。

 もともとゴーサインに対して瞬時に反応するタイプではなく、この日もじわじわとスピードに乗っていった。それはG1初制覇を果たした昨年の天皇賞・春の最終追い切りでも同様だったので、見栄えこそしなくても、動きは心配無用だ。

 太田助手も「前回はブランクがあったし、距離も短かった。休み明けで競馬での消耗は少なかったですし、今回は非常にスムーズに立ち上げられています」と手応えを口にしている。やはり状態は確実に一段階上がっていると見た。(坂本 達洋)

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