世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(33)=大橋=に敗れた前WBC&IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)統一王者・中谷潤人(28)=M・T=を指導するルディ・エルナンデス・トレーナーが、米国で最も権威のあるボクシングメディア「THE RING」の取材に応じ、「井上選手が再戦に応じてくれたら光栄」と、「尚弥VS中谷2」を希望していることを明かした。

 7日のリング誌電子版は、2日に東京ドームで行われた尚弥―中谷の試合に、挑戦者サイドのセコンドとして参加し、米ロサンゼルスに戻ったルディ氏のインタビュー記事を掲載。

「もっと早くプレッシャーをかけるよう指導しなかったことが最大の心残りだ」と、尚弥戦の敗因は自身の指示ミスだったと自らを責めた。

 「ジュントのパフォーマンスをとても誇りに思います」とルディ氏。そのうえで「試合序盤の数ラウンドでジュントを抑えてしまったのは、おそらく彼のためにならなかったと思う。彼があのようなスタートを切ったのは、私の責任だ。試合中、ジュントは私の指示をよく聞いて、言われたことをきちんとやってくれると分かっていた」と振り返った。

 中盤以降、中谷が調子に乗ってくると「勢いが増して安定した戦いぶりを見せた」といい、10回に偶然のバッティングで中谷が眉間の左目に近い部分をカットしたことも「試合結果には影響しなかった」という。ただ「11ラウンド序盤にジュントの左眼窩(か)底骨を折ったアッパーカットは、試合結果を変えた」と指摘。中谷がダメージを受けてすぐに防御に回ったのは明らかだったが「試合後まで目を負傷していたとは教えてくれなかった」という。「目の負傷までは、ジュントは絶好調で、全てがうまくいき、自信も高まっていた。井上選手を圧倒していたんだ」と残念がった。

 試合はともにダウンを奪えず判定へ。3―0で尚弥に軍配が上がった。

それを受けてルディ氏は改めて2人を戦わせたいという希望を口にした。「再戦は“第13ラウンド”で、お互いの様子を探ったり、今回の試合で見せたような敬意を払ったりすることはないだろう。今、我々は非常に競争力があり、彼(尚弥)に勝てると分かっている。これまで以上に、ね。井上選手には大きな敬意を払っており、世界最高のファイターだと思っている」と話した。「ノニト・ドネア選手(フィリピン=世界5階級制覇王者)との再戦を認めたことと何ら変わりはない。ジュントは再戦に値する選手です」とアピールした。

 尚弥には今後、WBA、WBC、WBO世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)統一王者ジェシー・“バム”・ロドリゲス(26)=米国/帝拳=との対戦の可能性が国内外で話題となっているが、ルディ氏は「ロドリゲス選手が122ポンド(スーパーバンタム級)で経験を積みたいのであれば、まずはジュントと戦って井上選手との対戦権を獲得すべきだ」と述べた。だが「その場合でもジュントが8回以内にロドリゲス選手をKOするだろうから、ロドリゲス選手は井上選手との対戦には至らない」と強気だ。

 「井上選手が(中谷との)再戦に応じてくれれば、ロドリゲス選手と戦うよりも多くの収入を得られるし、日本でのイベントとしてもより大きなものになると思う」とルディ氏。「(尚弥―中谷2が)実現してほしい。再戦の方が現実的だと思う。

12月にやろう。そして、より強い方が勝つ」と呼びかけていた。

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