大相撲夏場所初日(10日・両国国技館)

 横綱・豊昇龍(26)=立浪=は小結・高安(36)=田子ノ浦=の上手投げに屈し、黒星発進となった。取組で右足を痛めたとみられ、2日目以降の出場が危ぶまれる状況。

横綱・大の里(25)=二所ノ関=も初日から休場しており、横綱不在となる可能性も出てきた。大関復帰の霧島(30)=音羽山=は西前頭筆頭・隆の勝(31)=湊川=をはたき込んで白星。大関・琴桜(28)=佐渡ケ嶽=は東前頭筆頭・藤ノ川(21)=伊勢ノ海=に突き出された。

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 豊富な稽古量が取り口に確実に表れていた。177センチ、121キロの藤ノ川は鋭い立ち合いから突っ張って中に入った。琴桜が右上手を取りにきても突き落としでかわし、その後は離れていなして最後は体を落として突き出した。次から次へと技が出る切れ目のない動き。何も考えていなかったと思う。稽古というバックボーンがあるから体が自然と動いただろう。

 鋭い立ち合いがあるから小さな力士でも戦える。藤ノ川も立ち合いでしっかり当たって圧力をかけているから、その後の攻めが効く。NHKの解説でも話したが、往年の小兵力士・鷲羽山(わしゅうやま)さんに似ている。

鷲羽山さんも鋭い立ち合いから中に入って攻め続けていた。相撲の基本は立ち合いだということを改めて藤ノ川が教えてくれた。

 最後に琴桜に一言。大の里と安青錦が不在なら力を振り絞るのが大関の責務。残念で仕方がない。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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