俳優の佐藤二朗が23日、都内で原作・脚本・主演を務めた映画「名無し」(城定秀夫監督)の公開記念舞台あいさつに登場した。

 今作は、目に見えない凶器で人を殺めることができる山田太郎(佐藤)が、“名無し”の怪物として生きる希望や絶望を描いたサイコバイオレンス。

佐藤は「5年前にニコタマ(二子玉川)に家族3人で行って、公園で家族やみんなが遊んでいるのをボーッと見てている時に思いついた作品。1人で考えてこしらえた作品が、たくさんの人たちの力を借りて見ていただける日が来て感慨深い」としみじみ語った。

 反響を聞かれると、「X(旧ツイッター)に『山田太郎の凶行を対岸の火事を楽しむように観(み)ていた』という文があって。不謹慎を恐れずに言うと、僕はそれでいいのかなと思っているんです」と語り、「でも、映画を見終わった後に、大切な人やモノに触れたいと思って家路についていただけるといいなと思っています」と願った。

 作中では、ほとんど言葉を発しない役として怪演を見せるが、日本アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞した映画「爆弾」(永井聡監督)のスズキタゴサク役との演じ分けについては「『爆弾』と公開時期が近くて、スズキタゴサクはしゃべりまくるんで、どう差別化するかと思っていた中で、『しゃべんないのどうだろう』と思って。僕の中では長い間、人と会話してないから声帯が退化してつぶれたようなイメージ」とこだわりを明かした。

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