長年のPOG取材で重要視していることがある。種牡馬は第2、第3の波に注意―。

種牡馬は初年度産駒に注目が集まるが、同等に大切なのが子供から“走る馬”が出てきた時だ。評価が高まり、その年や翌年に配合される繁殖牝馬の質が上がる。

 今年の取材で期待馬として名前をよく聞いたのはキタサンブラック産駒だった。種付けされた23年春はイクイノックスが前年からの成績に拍車をかけ、無双状態に入りつつある時期。種付け料も22年の500万から1000万に倍増している。

 斉藤崇厩舎では愛重賞勝ち馬を母に持つエルドボルグ(牡)が要注目。春先には斉藤崇調教師から「クロワ(デュノール)に続けるぐらいのいい馬」と同じ父を持つダービー馬の名前が出るほど期待値が高い。他にも母にノームコアを持つ友道厩舎のソブリオ(牡)、母にマルシュロレーヌを持つ矢作厩舎のスタニスラス(牡)など、名牝の子もトレーナーから高評価を聞いた。

 昨年のPOG戦線を見ると、2冠馬ロブチェンは11月デビュー。オークス馬ジュウリョクピエロは芝投入が今年から。NHKマイルCは昨年末と今年2月にデビューした2頭のワンツーだった。早期デビュー組が幅を利かせていた近年の傾向も、徐々に変わりつつあるのではないか。

その流れも、成長曲線が緩やかなキタサンブラック産駒の躍進を後押しするように感じる。(山本 武志)

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