◆第108回全国高校野球選手権神奈川大会▽準決勝 横浜4―0慶応(24日・横浜)

 神奈川県勢初の4季連続甲子園出場を狙う横浜が、慶応との「因縁の対決」を3投手による1安打完封リレーで制して県内38連勝。9回2死までノーヒットノーランという盤石ぶりで決勝に進出した。

エースの今秋ドラフト1位候補右腕・織田翔希(3年)は先発し、自己最速を3キロ更新する157キロの直球を軸に6回を無安打無失点と快投。チームを決勝に導いた。

 試合後、織田は感慨深げに慶応との一戦を振り返った。「ここまでやってきた過程がある。そして慶応さんは、自分としても特別な思いがあると言いますか…。本当に3年間の集大成。あと2試合なので、しっかりとここまでやってきたものを出そうという思いで投げました」。特別な思いの理由は、織田の入学前までさかのぼる。

 3年前の2023年、横浜は夏の神奈川大会決勝・慶応戦で2点リードの9回、3ランを被弾。逆転負けで甲子園行きを逃した。失意のどん底にいた村田浩明監督(40)は、心身を整えるため家族で九州へ旅行した。すると福岡で中学教師を務める日体大の先輩から、織田という好投手がいるという連絡を受けた。

もし、3年前の夏に慶応に勝利して甲子園に出場していたら、師弟は出会っていなかったことになる。

 村田監督も試合後、「だから織田に、『慶応さんが上がってきた時には、お前で行くぞ。運命的なものだからな』って話はずっとしてたんですけど、まさか本当にそういうふうに現実になって。織田も緊張感があったと思うんですけど、それを楽しめて投げれたんで。そういった意味では、大事な試合を織田で勝てたというのは、チームにとってもすごく良かったなと思います」と振り返った。

 指揮官とエースにとっての特別な1勝で、4季連続の甲子園という偉業へ王手をかけた。

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