第108回全国高校野球選手権大会は、智弁和歌山の5年ぶり4度目となる優勝で幕を閉じた。ビデオ検証が初めて導入され、熱中症対策として24年から導入された2部制の内容も変更が加わった。

DH制導入から2大会目を迎え、データ面でも各校の戦い方に変化が起きていることが判明。“新時代の甲子園”を取材したアマチュア野球担当の浜木俊介記者が「見た」で振り返った。

 5回終了後のクーリングタイムが導入されて4年目を迎えた。選手の心と体をリフレッシュし、後半戦に備える8分間。9年ぶりに4強進出を果たした天理(奈良)は、この時間を最も有効に利用したチームかもしれない。

 福山(広島)との2回戦、高川学園(山口)の3回戦は、ともに6回表の攻撃で4得点。2回戦は1―0から一気に試合を決め、3回戦は3点差をひっくり返した。藤原忠理監督(61)は、その過ごし方のポイントを次のように明かした。「選手の表情を見ることです。不安を持っているのか、あるいは自信に満ちているのか。そこを確認して、采配に生かしています」

 天理は、準決勝までの4試合を全て先攻で戦った。「攻撃型ではないが、守りに入るとダメなチーム。

そういう意味で、6回に攻めから入るのが合っていると思っています」。指揮官は、長いクーリングタイムの直後に攻撃して、いったん止まった試合の流れを自分たちに引き寄せることの重要性を説いた。

 延長タイブレークが行われるようになり、10回以降を見据えて後攻を選ぶチームもある。選手の健康管理のために設けられた“ルール”が、攻撃の順番という作戦面にも影響を与えていることを改めて感じた。(浜木 俊介)

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