現在開催中の男子国別対抗戦「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」が、来年2022年から中東のアラブ首長国連邦・アブダビで開催されるのではないか、という噂についてオーストラリアのキャプテンを務めるレジェンド、レイトン・ヒューイットや世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が意見を述べた。
【動画】現役時代のヒューイットが魅せたラリー集
1900年に始まったデビスカップを主催するITF(国際テニス連盟)は、2018年に今後25年間で30億ドル(約3400億円)もの巨額の投資をするというサッカー元スペイン代表のジェラール・ピケがCEOを務めるコスモス社とタッグ。
これについて、レイトン・ヒューイットは、「馬鹿げているよ。これはデビスカップの本質ではない。この3、4年、この件についてかなり声を荒げてきた。ここ(イタリア・トリノ)は素晴らしいスタジアムだが、大観衆ではない。
続けて、「もし彼らがデビスカップの魂を5年間、中東に売り飛ばすならそれはばかげているし、彼らは大会を殺そうとしている」と痛烈に批判した。
また、ジョコビッチは「2年前のように1つの開催国で18チームすべてを開催するような形式は好きではない。
「問題は、お金を追うのか、伝統を追うのか、それとも2つのバランスをとるのかということ。僕は中間の立場だよ。伝統と歴史を尊重し、この大会がスポーツにとって重要であると維持する必要がある。
グランドスラムと並んで選手にとって、国を代表し戦うデビスカップは特別な大会であることは間違いない。だが、以前のフォーマットでは過密スケジュールでトップ選手が出場できなくなっていたのも事実。選手の誇りとビジネスのバランスを取り、ファンも楽しめる大会となることを願うばかりだ。