ブラジルの攻撃陣は世界屈指 1位通過で長距離移動回避へ
ヴィニシウスなど強烈なアタッカーをズラリと揃えるブラジルPhoto/GettyImages
初戦のブラジル代表×モロッコ代表はグループリーグ屈指の好カードで、勝ち点3を得たチームの首位通過が濃厚だ。ラウンド32の会場をみると、1位通過ならヒューストン、2位通過だとモンテレイで移動距離に差がある。
ブラジルは初の外国籍監督であるカルロ・アンチェロッティのもと、[4-3-3][4-2-4]だけでなく3バックなど複数のシステムで戦える柔軟性のあるチームに仕上がっている。DFエデル・ミリトンはケガで欠場となるが、最終ラインにはDFマルキーニョス(パリ・サンジェルマン)、DFガブリエウ・マガリャンイス(アーセナル)というCL決勝戦に進出したクラブを支える2人がいる。
中盤ではMFブルーノ・ギマランイス(ニューカッスル)が豊富な運動量で攻撃を組み立て、MFカゼミロ(マンチェスター・ユナイテッド)がチームに落ち着きを与える。そして、ブラジルの特長はなんといっても攻撃陣の豪華な顔ぶれにある。FWヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリード)、FWハフィーニャ(バルセロナ)、FWリシャルリソン(トッテナム)、FWガブリエウ・マルティネッリ(アーセナル)、FWジョアン・ペドロ、FWエステバン(ともにチェルシー)など......。サイドのスペシャリストなど起用方法が限定される選手もいるが、それでもアンチェロッティ監督には多くの選択肢がある。コンディションの見極め、選手の組合せには定評がある指揮官であり、いろいろと勘案して各試合のスタメンを決めるはずである。
大会初戦からトップギアとは考えにくいが、モロッコ戦で勝ち点3を取れればその後が楽になる。いまのブラジルは自分たちのスタイルを全面に出して相手を圧倒して勝ちにいくチームではない。魅せるサッカーではなくなったが、そのぶん柔軟性や堅実さがある。
モロッコも優勝候補のひとつ 他2カ国は3位を狙う
SBながらストライカーばりの決定力も持ち合わせるモロッコのハキミPhoto/GettyImages
タレントが豊富なブラジルは優勝候補にあげられるが、モロッコも2025年アフリカネーションズカップの覇者であり、今大会の優勝候補のひとつと言っていい。
各選手がチームへの忠誠心が強く、強度高く戦えるのがモロッコの特長で、中盤ではMFニール・エル・アイナウィ(ローマ)、MFビラル・エル・ハヌス(シュツットガルト)、MFイスマエル・サイバリ(PSV)などがハードワークする。経験豊富なMFソフィアン・アムラバト(ベティス)も健在だし、フランス&モロッコの国籍を持つなか、モロッコ代表でのプレイを選択した21歳のMFエリース・ベン・セギル(レヴァークーゼン)のような若手もいる。
前線も強烈で、FWブラヒム・ディアス(レアル・マドリード)、FWユセフ・エン・ネシリ(フェネルバフチェ)など決定力の高い選手がいる。どこからでも得点できる攻撃的なチームで、アフリカ予選では8試合で22得点を叩き出している。モロッコはポゼッションして崩すことができるし、素早いカウンターからフィニッシュにも持っていけるチームに仕上がっている。
このチームの主将を務めるのが、元日本代表の名良橋晃さんが「いま最高のサイドバック」と語るアクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン)だ。どんな試合でも精力的に動いて右サイドを掌握するが、ヴィニシウス、ハフィーニャといったウイングを擁するブラジル戦ではどうなるだろうか。初戦ではハキミがいる右サイドの攻防に注目が必要だ。どちらかがラウンド32で日本代表と対戦する可能性が高く、日本のファンにとっても注目したい一戦となる。
ハイチ、スコットランドは2強がいる厳しいグループに入った。
文/飯塚健司
※電子マガジンtheWORLD317号、5月15日配信の記事より転載

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