バルセロナOBのエトー氏 Photo/Getty Images
現在はカメルーンサッカー連盟会長を務める
元バルセロナFWサミュエル・エトー氏が、スペイン税務当局との間で21年にわたって続いていた法廷闘争に勝利した。エトー氏は、現役時代の2005年度の所得申告を巡り、税務当局から約90万ユーロ(約1億5000万円)の支払いを求められていた。
問題となったのは肖像権収入の扱いだった。税務当局は、エトー氏が得た収入の一部が個人所得として申告されず、スペインとハンガリーに設立された法人を経由して処理されたことで、納税額が不当に減らされていたと主張していた。『MUNDODEPORTIVO』が報じている。
しかし、今回の判決でスペイン国立裁判所は税務当局の主張を退けた。
興味深いのは、裁判所が肖像権収入そのものについてエトー氏の主張を全面的に認めたわけではない点だ。判決の決め手となったのは、税務当局の手続き上の問題だった。
報道によると、税務調査には法律で定められた1年間の期限があったが、実際にはその2倍以上の期間が費やされていたという。
税務当局は、エトー氏側が必要書類の提出を遅らせたため調査期間が延びたと説明。特に2004年にバルセロナと締結した契約書の提出遅延を理由に223日間を除外しようとしたほか、さらに43日間の期限延長も主張していた。
しかし裁判所は、エトー氏の代理人が契約書を見つけられないと伝えた時点で、税務当局が別の方法で入手すべきだったと判断。実際に税務当局は後にバルセロナから直接契約書を取得していた。
その結果、エトー氏に責任がある遅延は24日間のみと認定され、税務当局が主張した223日間は認められなかった。また、43日間の延長についても正式な申請を示す証拠が確認できなかったという。
これにより裁判所は、2017年と2019年に下された税務関連機関の決定を取り消し、2005年度の所得税に関する追徴課税と制裁措置を無効と判断した。
なお、この判決については上級審への上訴が可能となっているが、現時点ではエトー氏が21年越しの法廷闘争で大きな勝利を収めた形となった。エトー氏は胸をなで下ろしているだろう。

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