THE FINAL SHOWDOWN ──。
いよいよ迎えるSVリーグ男子チャンピオンシップファイナルのテーマであり、"最終決戦"を意味する。
SVリーグの初年度となった2024-25シーズンの開幕戦を飾るなど、まさに"リーグの顔"として人気・実力ともに日本バレーボール界をリードしてきた両チーム。今季も2025年10月24日に、他の対戦カードに先駆けてレギュラーシーズンの開幕戦で激突し、そこでは大阪Bが勝利を収めている。
リーグ全体のシーズン開幕戦ということで注目度も高く、チケットは売り切れ、会場のGLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)は満員に。およそ9,000人の観客が駆けつけた様子に、大阪Bの西田有志キャプテンは次のように喜んだ。
「これだけのお客さんの前でプレーさせてもらえる機会は、日本代表以外にありませんでしたから。僕たち選手の人気などは関係なく、ただバレーボールを見にきてくださったことが嬉しいです」
そんな興奮と感動からおよそ半年、5月15日から始まるファイナルの舞台は、横浜アリーナだ。収容人数は最大17,000人に及ぶだけに、決戦を見守る大勢の観客の姿に選手たちは胸を弾ませるに違いない。
今季もリーグ戦の主役を演じたサントリーは、2連覇を狙う。昨季のファイナルではジェイテクトSTINGS愛知を相手に、第1戦で実に3時間半に及ぶフルセットマッチを制し、次戦でも連勝を収め、初代SVリーグ王者に輝いた。そこからさらにチームを強化し、今季のチームにはセッターの関田誠大、リベロの小川智大を招き入れている。
「トップレベルの選手がそろっているので、100%の力を出せる環境をいかにつくれるか。それがサントリーの強さにつながると思うので、キャプテンとして一番高いレベルに持っていきたいと考えています」
【大阪Bの高いチーム決定率の秘訣】
今季のレギュラーシーズンは黒星発進したものの、2戦目からは怒涛の29連勝を記録。結果的に40勝4敗と圧倒的な成績を収めて、レギュラーシーズン優勝を果たした。スタッツを見ても、チーム全体のサーブ効果率11.1%と1セットあたりのブロック決定本数2.42本はリーグトップで、アタック決定率52.6%とサーブレシーブ成功率43.4%は同2位。隙のないバレーボールを展開したサントリーはチャンピオンシップに入ってからも力を見せつけ、セミファイナルでウルフドッグス名古屋を退けて連覇への挑戦権を手にした。
そのサントリーに対してアタック決定率53.0%で上回ったのが大阪Bだ。個人としてアタック決定率54.4%で今季のトップアタッカーに輝いたアウトサイドヒッターのミゲル・ロペスや、キャプテンでチームのトップスコアラーである西田有志らの存在も大きいが、チーム決定率の最大の要因はセッターだろう。今季からフランス代表で東京とパリの五輪を連覇したアントワーヌ・ブリザールが加入。予想もつかない変幻自在のトスワークで、チーム全体のアタック決定率を伸ばした。
もちろん、強さの要因はそれだけではない。サーブレシーブ成功率50.8%でリーグ3番目の成績を収めたアウトサイドヒッターの富田将馬が安定感抜群のレシーブで攻撃の起点となるほか、ブロックシャットの本数は少なくとも連携のとれたフロアディフェンスや決してボールを落とさない、コート上のメンバーが織りなす"つなぎ"も秀逸。
「僕としてはボールを上げることが『普通』だと感じているので、チームのつなぎがいいかは分かりません。ですが、戦術的なサーブに始まり、組織的なブロックとフロアディフェンスで切り返して、決定力の高い攻撃を生んでいる場面が多いのは確か。そうした自分たちの強みを、チャンピオンシップでもお見せできればと思います」
その言葉どおり、大阪Bは今季チャンピオンシップのセミファイナルでSTINGS愛知と対戦し、時折繰り広げられる壮絶なラリーを最後はものにし、結果的に2連勝で初のファイナル進出を決めている。
【両チームの功労者が今季限りで引退】
アタック、ブロック、サーブ、レシーブと、すべてにおいてハイクオリティなサントリーと、組織力やつなぎといった数字に表れない部分を強みとする大阪B。SVリーグを代表する両雄が、シーズンの集大成をぶつけあうため、激戦は必至だ。勝敗はまるで予想がつかず、神のみぞ知る、といったところか。
もっとも、目に見えない要素が両チームの力になる可能性はある。サントリーは身長218㎝の圧倒的なサイズを武器に猛威を振るってきたオポジットのドミトリー・ムセルスキーが、今季かぎりでの現役引退を発表。2018-19シーズンに入団して以降、サントリーに4度のリーグ優勝をもたらしてきた大砲が、自身のキャリアに華を添える一打を最後に突き刺すか、その"ラストスパイク"に注目が集まる。
一方の大阪Bもチーム一筋18シーズンを過ごしてきたオポジットの清水邦広が、こちらも今季限りでユニフォームを脱ぐ。前身のパナソニックパンサーズ時代から看板選手を務め、リーグのみならず日本バレーボール界を支えてきた功労者が花道を飾るか。
そんな彼らとともに、両チームが臨む「THE FINAL SHOWDOWN」。その結末や、いかに──。



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