中東情勢の緊張が続いていることや投資家による円売りが進み、米東部時間7月21日のニューヨーク外国為替市場で、円の対ドル相場は一時、1ドル=163円台まで下落し、1986年12月以来の安値を更新しました。
専門家によると、最近中東情勢が再び緊迫化し、市場ではエネルギー輸送の停滞による国際原油価格の上昇が懸念されています。
同時に、日本国内の要因も円安を後押ししています。一つは、日本と欧米主要経済圏との金利差が依然として大きいことで、もう一つは、市場では、高市早苗首相が「積極財政政策」を継続するとみられており、これが円安圧力をさらに強めています。
円相場が約40年ぶりの低水準を記録したことで、市場では日本政府・日銀が再び為替介入を行うとの観測が高まっています。
日本はこれまで、比較的弱い円を容認してきました。円安は輸出企業が海外収益を円換算した際の利益を押し上げ、外国人観光客の誘致にもつながります。長期的なデフレと需要不足の環境では、円安による輸入価格の上昇が日本の低インフレ脱却に役立つ面もありました。
しかし、円安が経済成長を押し上げる効果はこれまでほど大きくありません。大和総研の試算では、円が対ドルで10%下落した場合、通常は実質GDPを約0.25%押し上げますが、エネルギー価格の上昇、米国の関税、訪日客の減少などを考慮すると、その効果は0.14%にとどまる可能性があります。しかも恩恵は主に大手輸出企業、観光業、金融資産を多く持つ世帯に集中し、一般の住民、企業、政府が広く負担を強いられる形となります。2026年上半期には、円安に関連する企業倒産件数が2022年以来の高水準となり、卸売・小売業が最も大きな影響を受けました。(提供/CGTN Japanese)











