中国メディアの観察者網は21日、「中国の対日レアアース輸出量が低迷、日本はエアコンを解体したり海底を掘ったりしても救いようがない」と題する記事を掲載した。
記事は、中国税関総署のデータを引用し、6月の中国から日本へのレアアース磁石の輸出量は128トンだったと報道。
そして、中国側の輸出規制の影響で日本企業のレアアース調達コストは上昇していると指摘。サプライチェーンリスク管理会社Resilire(レジリア)が、レアアースや関連材料を調達する400社を対象に実施した調査では日本企業の調達コストが昨年以降20%以上上昇したことが明らかになったとしたほか、40%以上の企業がコスト上昇分の半分も販売価格に転嫁できていないと回答していることにも言及し、「日本企業のレアアース調達に占める中国依存度は平均61%に達している」と述べた。
また、専門家から「供給不安が長期化すれば、日本国内の生産活動に影響が及ぶ可能性がある」との指摘が出ているとし、野村総合研究所の試算を基に、「レアアースの供給停止が3カ月続いた場合、日本経済への損失は約6600億円に達し、1年間続けば2兆6000億円に拡大する可能性がある」と説明した。
記事は、「日本政府は中国依存の低減に向け、重要鉱物の安定確保を急いでいる」とし、その例として三菱電機などが使用済み家庭用エアコンからレアアースを抽出する取り組みを行っていることを紹介。回収した室外機から圧縮機を取り出して分解し、ネオジムなどのレアアースを含む磁石を取り出した後、精製して再び製品製造に利用するというもので、試算ではエアコン製造に必要なレアアースの約35%を再利用品で代替できるとした。
一方で、「家電製品の分解は難しく、コストも高いほか、回収率や純度にも課題がある」と言及。「インバーター式エアコン1台に含まれるレアアースは約20~30グラムにすぎず、レアアース1キログラムを抽出するには数十台の廃棄エアコンを分解する必要がある。また、抽出できるのは主にネオジムなどの軽レアアースで、純度は80%未満にとどまる」と指摘した。
さらに、「三菱電機は年間約23万台のエアコンを回収する計画だが、この規模では年間で回収できるレアアースは数トン程度。一方、日本が年間に消費するレアアース磁石は約2万トンに上り、当面の供給不足を解消するには不十分だと指摘されている」と伝えた。
記事はこのほか、日本が南鳥島周辺の海底からレアアースを含む泥の採掘を計画していることについても、専門家から「実現までには10年以上かかる」との指摘が出ていること、コストは中国産レアアースの20倍に達する可能性があることなど、課題を列挙。世界屈指のレアアース埋蔵量を誇るグリーンランドに日本が代表団を派遣して調査を行ったことについても「グリーンランド政府や住民は、漁業や環境への影響を懸念し、レアアース採掘について慎重、あるいは反対の姿勢を示している」と強調した。(翻訳・編集/北田)











