2026年7月24日、中国メディアの中国新聞網は、中国のAI企業「月之暗面(Moonshot AI)」が発表した大規模言語モデル「Kimi K3」が世界のAI業界に巨大な衝撃を与える中、創業者である楊植麟(ヤン・ジーリン)氏の軌跡や中国のAI開発の現状について報じた。
記事は、2兆8000億パラメータや100万トークンのコンテキストウィンドウを備えたKimi K3のリリースにより、米国のAI関連銘柄の時価総額が急激に減少したことを紹介。
その上で、Moonshot AIの創業者である楊氏について、清華大学を「学神」と呼ばれるほどの優秀な成績で卒業した後、カーネギーメロン大学で博士号を取得した「天才」であり、米アップル社からの破格のオファーを断って中国国内でのAGI(汎用人工知能)ベンチャーを選択したと説明。ロックバンドの経験に由来するセンスや美意識を基準とした独特な組織文化を構築し、年齢を問わない優秀な人材を集めてモデル開発を急加速させてきたと解説している。
また、楊氏が過去のプロジェクトに関する紛争や事業の全面否定といった逆境を乗り越えながら、かつて師事した唐傑(タン・ジエ)清華大学教授の率いる大手AIベンチャー「智譜AI」などの国内ライバルとも激しく切磋琢磨している状況を紹介した。
記事はさらに、同じく中国のトップAIベンチャーである「DeepSeek」の創業者・梁文鋒(リアン・ウェンフォン)氏とも対比。ほとんどメディア露出をしない梁氏が「静」、華やかな経歴を持つ楊氏が「動」という対照的な個性を持つとした上で、米国の輸出規制などによって計算資源の面で圧倒的に劣るという逆境に直面しながらも、それぞれが限られたリソース下で極限の最適化を通じて世界基準の「技術的奇跡」を生み出したと評した。
そして、両氏の挑戦が中国に依存しない独自のAI競争力を構築する原動力となっており、今後も前人未到の領域へと突き進む中国の起業家たちがさらなる「技術的奇跡」を創造していくだろうと結んだ。(編集・翻訳/川尻)











