2026年7月29日、中国メディア・第一財経は、熊本県で発生した地震に伴い県内の主要な半導体工場が点検などのための稼働停止措置をとったと報じた。

記事は、28日午後4時27分ごろに熊本県を震源とするマグニチュード(M)7.1の地震が発生し、各工場では避難誘導や設備保護を目的とした稼働停止が実施され、安全点検が進められていると紹介。

その上で、現地で操業する主要4メーカーの状況を整理した。

まず、CMOSイメージセンサーを生産するソニーの熊本技術センター(熊本県菊陽町)は地震発生後に稼働停止し、被害および操業再開に向けた評価を実施中だと伝えた。

台湾の半導体大手・TSMCが出資する合弁会社JASMの第1工場も稼働を停止して安全検査を行っており、再開時期は未定だと紹介。建設中の第2工場も一部工事を一時中断しているとした。

また、車載MCU(マイクロコントローラユニット)やSoC(システム・オン・チップ)を生産するルネサスエレクトロニクスの熊本工場、および車載IGBTやSoCを生産する三菱電機の熊本工場も稼働を停止しており、精密設備の損壊詳細を検証中で生産再開の見通しは立っていないと紹介している。

そして、業界の予測として、設備の点検作業に3~7日間を要する見込みであること、九州地方の交通インフラの中断により部品の輸送に一時的な遅延が生じていることを報じる一方で、各社が事前に一定量の在庫を確保していたことから、短期的な供給網への実質的打撃は限定的であるとの見方を伝えた。

記事はさらに、パワー半導体市場が価格上昇サイクルにある中で今回の地震が発生したことにも言及。今回の稼働停止による一時的な供給減少が、パワー半導体の価格上昇予測をさらに強める見通しだとした。

また、大きな余震の頻発や点検作業の遅延などにより稼働停止が長引いた場合にはCMOSイメージセンサーや車載MCU、SiC(炭化ケイ素)パワーデバイスの供給不足が顕在化するリスクがあると指摘した。(編集・翻訳/川尻)

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