中国メディアの澎湃新聞は3日、「設置すればするほど無駄になる?」と題し、太陽光発電などの再生可能エネルギー設備が急増している一方で、発電した電力を使い切れていない状態が続いていると報じた。
記事によると、国家発展改革委員会エネルギー研究所の韓文科(ハン・ウェンカー)上級顧問はこのほど開催された「中国エネルギーモデルフォーラム第10回学術年会」で「第14次五カ年計画終盤には、風力発電や太陽光発電で発電した電力が利用されずに廃棄される割合が高まり、新疆ウイグル自治区や青海省ではその状況が特に深刻となった」と発言した。
国家発展改革委員会と国家エネルギー局は先ごろ、「再生可能エネルギー発展第15次五カ年計画」を発表しており、2025年末時点で計18億4000万キロワットだった風力発電と太陽光発電の設備容量を、30年までに計28億キロワット以上とする目標を打ち出した。つまり、今後5年間で約10億キロワットを新たに導入する方針だ。
しかし、データ上は楽観視できない。報道によると、26年1~2月の風力発電の利用率は91.5%、太陽光発電の利用率は90.8%と、前年同期からそれぞれ2.3ポイントと3.1ポイント低下した。一部地域では出力抑制率が10%前後に達しており、新疆ウイグル自治区や青海省、甘粛省などで特に深刻となっている。太陽光発電の利用率も23年の98%から今年1~3月は91.2%まで低下し、設備容量の拡大に伴って利用されない再生可能エネルギー電力も増えている。
重慶工商大学双碳創新(ダブルカーボンイノベーション)研究院の代春艶(ダイ・チュンイエン)副院長によると、背景には3つのミスマッチがある。まず「地域的なミスマッチ」で、中国西部に全国の78%の風力・太陽光発電資源が集中する一方、全国の電力需要の7割は東部に偏っていることだ。
次に「価格面のミスマッチ」で、西部は電力を販売して利益を得る一方、東部はその電力を利用して製造業などの付加価値を生み出しており、再生可能エネルギーの売電価格が下落を続ける中、西部ではグリーン電力を活用した高付加価値産業を生みにくい状況になっている。
より深刻なのは「設備の建設ペースのミスマッチ」で、太陽光発電基地は1~2年で建設できるのに対し、超高圧送電線の建設は認可だけで3~5年はかかる。代氏は「送電設備や電力の受け入れ体制が追いつかなければ、発電しても送れず、送れても十分に活用できない」と指摘した。
そして、従来の「西部から東部への送電」一辺倒ではなく、「現地での消費」も実現すべきと提言。
韓氏はフォーラムで、「第15次五カ年計画」期間中に再生可能エネルギーを大規模に開発するには、新たな道を切り開く必要があると指摘。100%再生可能エネルギーによる発電基地の整備、再生可能エネルギー開発と既存産業の高度な連携、水素・アンモニア・メタノールの生産拠点の建設などを加速させるべきと述べた。
国もすでに対応に動いており、今年6月に公布された新制度では、電力以外の分野での再生可能エネルギー利用が初めて評価対象に加えられ、省レベルとエネルギー多消費産業の双方に対し、再生可能エネルギーの消費責任をより厳格に課すことが盛り込まれた。送電網への投資額も前の五カ年から80%以上増加すると見込まれている。(翻訳・編集/北田)











