中国人民銀行(中央銀行)はこのほど、マレーシア中央銀行との間で二国間通貨スワップ協定を更新した。中国メディアはアナリストの「広がり続ける人民元の『友達の輪』は中国の金融開放の着実な進行やグローバル金融における発言力の着実な強化を如実に示す」との見方を紹介した。

中国網によると、マレーシアとのスワップ協定更新は5回目。スワップの規模を従来の1800億元(約3兆8000億円)/1100億リンギットから2200億元/1300億リンギットへと拡大した。記事は「今回の更新と規模拡大は、これまでの協力の成果を十分に認めると同時に、両国間の通貨・金融協力を一層深化させ、二国間貿易・投資の円滑化を促進し、金融市場の安定を維持することにもつながる」と強調した。

中国人民銀行は現在までに32の国・地域の中央銀行(通貨当局)と二国間通貨スワップ協定を締結している。その対象はイングランド銀行(英中央銀行)などの先進国中央銀行から、ブラジル中央銀行など多くの新興国中央銀行まで幅広く及び、多様性に富んだグローバルな通貨協力ネットワークが形成されている。

アナリストは「広がり続ける人民元の『友達の輪』は中国の金融開放の着実な進行、クロスボーダー経済・貿易の強靱性の持続的な向上、グローバル金融における発言力の着実な強化を如実に示すもの」と指摘。「中国経済の質の高い発展にとって多面的で積極的な意義を持つ」として、3点を挙げた。

第一は実体経済を活性化し、貿易・投資の円滑化を促進。「これまで中国企業が国境を越えた経済活動を行う際には、ドルなど第三国の通貨を介した両替が必要となることが多く、第三国通貨の為替変動による収益リスクにもさらされていた。二国間通貨スワップは二国間の自国通貨決済に安定した流動性の保証を提供し、企業の自国通貨による直接決済を支援する。これにより、為替変動リスクを効果的に抑え、為替コストを削減し、二国間貿易・投資の安定的な成長を促すことができる」とした。

第二は人民元の国際化を掘り下げ、着実に進めることだ。

「通貨の国際化とは決して単なる金融上の概念ではなく、実需や市場の信認に支えられて徐々に実現していくプロセスだ。数々の二国間通貨スワップ協定は安定した人民元流動性の『貯水池』となり、より多くの海外中央銀行、金融機関、市場参加者による人民元の円滑な取得・利用を可能にし、人民元のクロスボーダー決済や投融資の応用シーンを絶えず広げている」と述べた。

第三は中国の金融システムの強靱(きょうじん)性を高め、金融安全の防壁を堅固にすることだ。「現在の外部環境は複雑で変化が激しく、国際金融市場の変動が拡大している。人民元の二国間通貨スワップは、すでにグローバルな金融セーフティーネットの重要な構成要素となっている。外部からの流動性ショックが生じた際に安定した自国通貨の流動性支援を提供し、市場の信頼感を高め、国内の金融の質の高い発展に向け安定的な環境を整えることができる」と言及した。(編集/日向)

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