シンガポールメディアの聯合早報は14日、「経済減速が消費マインドに影響、中国人の下半期の海外(域外)旅行はこれまでの予測を下回る見通し」との記事を掲載した。

記事がブルームバーグの報道を引用して伝えたところによると、マーケティング・旅行データ会社のチャイナトレーディングデスクは、2026年の中国人のアウトバウンド予測を6月時点から約3%引き下げ、延べ約1億7900万人に下方修正した。

旅先での消費額は約2580億ドル(約41兆円)が見込まれている。

同社の責任者は「中国の消費者が旅行への意欲を失ったわけではなく、旅行に行く価値があるかどうかの判断でより慎重になっている」と指摘しており、実際に旅行に行く人はおおむねこれまでと同じ予算を維持するものの、弱さが見られるのは旅行の回数という。

これについて、報道では「中国の不動産市場の低迷による経済的な苦境が消費者に不要不急の支出を控えさせ、海外(域外)旅行需要を弱めている」と分析されている。また、中東での紛争による混乱も長距離旅行を抑制しているという。

記事はまた、「地政学的な緊張や安全面への懸念も地域の旅行の構図を再構築している」と述べ、「台湾問題を巡る外交摩擦で中国の航空会社は日本路線の運航を削減した」「安全面への懸念からタイの旅行先としての吸引力も低下している」と伝えた。

ただ、予測は下方修正されたものの、中国人の海外(域外)旅行は前年同期比で増加を維持しており、旅行者数は25年を7%上回ると見込まれている。

一方、目的地が改めて比べられる中、比較的近い地域はより好まれる傾向にある。首位に立つのが香港とマカオで、両地域を合わせるとアウトバウンド市場の約40%を占める。また、韓国は旅行先が変化する中で最大の勝者となっており、今年は中国人観光客700万人を受け入れ、約130億ドル(約2兆円)の消費がもたらされると予想されている。(翻訳・編集/野谷)

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