2026年8月28日、香港メディア・香港01は、中国河北省の産地で白菜の鮮度保持を目的に発がん性物質のホルムアルデヒド溶液が不正使用されていた問題を受け、出荷先がなくなった現地の白菜が大量に畑に取り残され、農家が苦境に立たされていると報じた。

記事は、河北省張家口市康保県において、仲介業者が白菜を出荷する直前に見栄えを良くするため根元をホルムアルデヒドとみられる液体に浸していた実態がインフルエンサーによって告発されたことをきっかけに、同県産の白菜に対する風評被害が全国に拡大したと紹介した。

そして、中国本土メディアの報道として、現地では収穫やトラックへの積み込み作業は買い取り業者が手配した作業員が行う商慣習が定着していたと説明。地元の農家が「代金を受け取った後は別の農作業に向かうため積み込みの詳細は把握しておらず、たまに見かけても鮮度保持剤だと説明されれば疑いもしなかった。まさかホルムアルデヒドだとは思わなかった」と語っていることを伝えた。

また、現地で4年間野菜取引を手がける業者の証言として、正規のコールドチェーンでは予冷やパッキングなどの工程を経ると、30トントラック1台あたりで常温輸送より2万元(約47万5000円)近く割高になるため、近距離向けの白菜を扱う一部の業者がコスト削減と見栄え維持のために不正な薬液浸漬を行っていたと紹介している。

記事は、現地では売買契約を結んだある白菜農家が手付金を受け取る直前に問題が発覚して契約がなくなり、その後に購入を予定していた約60組の商談もすべて白紙になったと紹介。同県における今年の白菜栽培面積は約1800ヘクタールで、8月25日時点で出荷済みは約1070ヘクタールにとどまり、約730ヘクタールが畑に残されたままだと伝えた。

同県では9月20日前後に霜が降り始めるため、それまでに収穫できなければ凍結して全滅する恐れがあるにもかかわらず、地元の保冷倉庫はすでに満杯で受け入れ余地がない厳しい状況にあると指摘した。(編集・翻訳/川尻)

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