2026年9月13日、中国のSNS・微博(ウェイボー)で、日本企業が半導体製造に不可欠な基幹材料を日本国内の半値近い価格で中国市場へダンピング(不当廉売)輸出しているとする動画が紹介されて注目を集めた。

北京ラジオ・テレビ局の微博アカウント「北京時間」は13日、「日本は赤字を出してまで中国に売って何を企んでいるのか」と題した解説動画を公開。

半導体の成膜工程で絶縁膜や保護層を形成するために不可欠な高純度ガス「ジクロロシラン(二塩化シラン)」について、日本国内では1キロあたり432元(約9900円)で販売されているにもかかわらず、中国市場向けにはわずか223元(約5100円)で輸出されていると指摘した。

動画は、ジクロロシランが半導体製造ラインの稼働を左右する極めて重要な電子特殊ガスであり、「半導体の血液」とも称されていると紹介。かつて日本企業が中国市場の6~8割を独占していた中、近年中国メーカーが自主開発を進めてシェアを奪い始めたのに対抗し、日本企業が中国向け価格を大幅に引き下げて価格戦を仕掛けてきたと解説した。その狙いについて、参入初期にある中国の新興メーカーの受注を奪って経営難や撤退に追い込み、国内のサプライチェーンを断ち切った上で、将来的に再び市場を独占して価格を吊り上げる「悪質なダンピング戦略」であると論じている。

その上で動画は、こうした事態を受けて中国商務部が9月7日に反ダンピング調査の仮決定を下し、日本企業によるダンピングと国内産業の実質的損害を認定したことに言及。8日から信越化学工業などの日本企業からの輸入品に対し、最大99.2%の保証金徴収を開始したと紹介した。そして、安価な輸入品に安易に依存し続けるリスクに警鐘を鳴らし、中国の半導体工場が国内サプライヤーの材料認証や採用を加速させ、自主的なサプライチェーン防衛を確立すべきだと訴えた。

この話題は微博で広く注目され、「日本は赤字を出してまで中国に売って何を企んでいるのか」がトレンドワードランキングで一時上位に入った。

「北京時間」の動画に対し、中国のネットユーザーからは「まずはダンピングで中国の現地企業を叩き潰し、その後に市場を独占して値上げする常套手段だ」「自主開発しなければ言い値で買わされ、開発を始めると超低価格で潰しにかかってくる」「安売りで依存させ、抜け出せなくする手口に見える」「近代を描いた歴史ドラマ『大染坊』に出てくる日本の商人を思い出した」「第三者経由で日本へ転売して差額を稼げないのか」「正常な水準まで関税を課せばよい。企業に国産材料しか使わせないわけにもいかない」といった声が寄せられた。(編集・翻訳/川尻)

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