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「半分、青い。」61話「最後に僕は鈴愛の夢を一枚だけ盗んだ」佐藤健の名調子、朝ドラ記念日と呼びたい

2018年6月12日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第11週「デビューしたい!」第61回6月11日(月)放送より。 
脚本:北川悦吏子 演出:橋爪紳一朗

連続朝ドラレビュー 「半分、青い。」61話はこんな話


ど修羅となった誕生日(7月7日)の夜、鈴愛(永野芽郁)は律(佐藤健)に呼び出されて話をする。
夜中になって、誕生日が3分過ぎて、生まれたときからずっと一緒だったふたりはさよならを決意する。
「バイバイ 律」
「さよなら 鈴愛」
10代最後の夏だった。

「酸っぱ。」


決め台詞「この顔が鈴愛に残る最後の俺の顔だから」(律)の響きから「『この味がいいね』と君が言ったから七月六日はサラダ記念日」(BY「サラダ記念日 」俵万智87年)を思い出してしまった。律と鈴愛の誕生日は7月7日。
「サラダ記念日」河出書房新社/俵万智

それはともかく。律が自分は彼女のものでもないとわざわざ言及した和子(原田知世)が、31話で「(律は)心の真ん中のところを人に言わないんです」と言って「心の真ん中のところなんておいそれと人には言わないのではないかと鈴愛以外全員が思っていました」とナレーション(風吹ジュン)がツッコんだ場面があった。
そのときのレビューで“鈴愛以外”というわけを、彼女は常に心の中と言動が直結しているからだろうと私は解釈した。
60話の鈴愛は「律は私のものだ!」と気持ちをどストレートに言葉に出して清に突っかかって行った。
「それアウトしょ」「ルール違反」と61話で律は言い、鈴愛と距離を置く(引っ越しする)と宣言する。

このエピソードを見て、人生、言っていいこととだめなことがあると教訓を得ることは簡単だが、この脚本はそんなに簡単でもないような気がする。
鈴愛はじつは未だ自分の心の真ん中を把握できてなくて、レモンスカッシュを飲んで「酸っぱ。」と思わず口に出た鈴愛の“酸っぱさ”こそ彼女の心の真ん中ではないか。

59話で秋風(豊川悦司)に「自分の心を見つめることが創作の原点」と教わったように、鈴愛はこの“酸っぱさ”にとことん向き合わないといけない。「恋ってこわいな、そんなになってしまうのか・・・私にはわからん」と言いながら、自分も激昂しておかしな言動をしてしまっている。それを彼女は体験から学んでいる。
「あさイチ」で大吉が「漫画描こうよ」と突っ込んでいたが、心配無用、鈴愛はいま、漫画を描く道を着々と歩み出している最中に他ならない。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

「「半分、青い。」61話「最後に僕は鈴愛の夢を一枚だけ盗んだ」佐藤健の名調子、朝ドラ記念日と呼びたい」のコメント一覧 9

  • 匿名さん 通報

    ところで律はどこに引っ越すんだ? 正人の所? 清と同棲? 家賃等は親に払ってもらっていると思うのだけど、両親に引っ越しの話はしたのか? 和子さんが知ったらかんかんに怒りそうな気がします。

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  • ナイス。 通報

    今日の記事はよかった。 ジーンときた。

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  • 匿名さん 通報

    >高村佳偉人のあどけなさに。  確かに律の子役の子、あどけなくて可愛らしい❗

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  • 匿名さん 通報

    毎日明日が楽しみ^_^ 大吉と華丸、逆ですよ。

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  • 匿名さん 通報

    なんで、表示がページ分割されるようになったんですか?読みづらい、使いづらい❗

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