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最終回「透明なゆりかご」透明な子とそうでない子の差ってそういうことか(感動)静かな祈りのドラマだった

2018年9月22日 09時45分 ライター情報:むらたえりか
アオイ「輝く命と、透明な命、その重さはどちらも同じ。そして、思ったよりも重かった。だから、どんな子にも言ってあげたい。おめでとう、良かったね」

9月21日(金)放送のドラマ10透明なゆりかご(NHK)。原作漫画3巻に収録されている「7日間の命」をもとにした最終話だ。

由比(瀬戸康史)は、辻村灯里(鈴木杏)のお腹の赤ちゃんに重い病気があることに気づく。生まれてきても長く生きることが難しいと告げられた灯里と夫の拓郎(金井勇太)は、人工中絶を検討していた。しかし、胎動を感じた灯里は、お腹の中にいる赤ちゃんにとって何が幸せかを考えはじめ、産むことを決意する。
沖田×華『透明なゆりかご〜産婦人科医院看護師見習い日記〜』3巻(講談社Kissコミックス)

生まれる赤ちゃんの生死を決める責任


拓郎「俺たちまだ若いんだから、こどもはいずれ持てるよ」
灯里「この子はこの子でしょう? 同じものが工場みたいに次々できるわけじゃない。この子に次なんかないの」

お腹にいる赤ちゃんの重い病気が発覚して、一度は諦めることを決めた灯里と拓郎。しかし、妊娠20週を過ぎて胎動を感じるようになってきた灯里は、赤ちゃんの存在を体で感じていた。体の中に自分とは違う命があることを実感し、諦められない気持ちが強くなる。

そんな灯里のお腹を触っても、拓郎はまだ胎動を感じられていなかった。

拓郎「何も感じないままなのかなあ。もしいま諦めたら、何も感じないまま、この子のことを実感としては何も残らないまま、俺はきっと涼しい顔していままでどおりなんだろうな。あかり、こんなに頑張って母親になろうとしているのにな。もう少し時間があれば、俺もこの子の父親になれるかなあ」

体の変化によって否応なく母親になっていく灯里と、妊娠も中絶もどこか他人事のような感覚があった拓郎。「親になりたい」という思いを確認した二人は、妊娠を継続させることを選んだ。赤ちゃんに「智哉」という名前をつけ、智哉にとって何が幸せなのかを考え始める。

生まれてくる智哉に、延命の治療をするべきか。それとも、苦しめずに看取ってあげるべきか。
由比と向き合って話しているとき、灯里の目は溢れんばかりの涙で濡れ、温厚な拓郎はつい大きな声を出してしまう。大切な我が子のことなのに、「だったら先生、決めてくださいよ!」と決断を転嫁してしまう。誰かに押しつけてしまいそうになるほどに、人の生き死にを決める責任は大きい。

透明な子をなくしたい


灯里「そばに居たい。触っていたい。あなたの手はどれだけ温かいの。髪はさらさら? 肌はふわふわ? 何かに隔てられたまま“さよなら”するのは、もう嫌」

灯里は、幼い頃に亡くした母親のことを思い出していた。

ライター情報

むらたえりか

ライター/PR企画者。宮城県出身・女子校育ち。「アオシマ書店」で写真集レビューなどを執筆。ハロプロ、ヒーロー、ベガルタ仙台が好き。

URL:わたしとたのしいくらし

「最終回「透明なゆりかご」透明な子とそうでない子の差ってそういうことか(感動)静かな祈りのドラマだった」のコメント一覧 1

  • masa 通報

    祈りのドラマ・・・よくわかる最終回でした。 視聴率獲得に追われて「まず役者ありき」の安っぽい民放のドラマはますます見られなくなりますね。

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