飲み頃限定、豪快かっぽ酒をご自宅で
まさに竹! のドッシリ感溢れる風貌。セットで竹のお猪口付き。このお猪口がまた可愛らしい。
竹とお酒というのはなかなか相性が良いらしく、竹製の徳利やお猪口がよく売れていると聞く。
さらに九州ではお酒入りの青竹を炭火に投入して燗にする、豪快な「かっぽ酒」が人気だ。


美味しそうではあるがワイルド過ぎて家ではできそうもない、そんなかっぽ酒を手軽に味わえるアイテムを発見した。
それが光酒造さんのオリジナル商品「博多小女郎かっぽ酒」である。
これがまた、「期間限定」・「賞味期限」・「飲み頃あり」、と三段構えのお酒だった。

姿はズドン、とした素朴な竹筒。つまりこれ、本物の竹の中にお酒を流し込んだ商品なのだ。
その容器である竹は直径およそ38センチにもなる立派さで、鼻を近づけてみると爽やかな竹の香りがする。


中に入っているお酒は日本酒かと思いきや米焼酎。10月から翌年5月までの期間限定であり飲み頃&賞味期限は詰めた日より2週間前後と短い。
アルコール度数の高い焼酎やウイスキーは、時間の経過による味の劣化が起こりにくいとされている。賞味期限が無い、とは言えないがある程度は持つものなのだが……。と、早速購入してみた。

肝心なお味の方は、甘味を感じる初心者にも飲みやすい一品だった。

何より面白いのは毎日味が微妙に変わること。竹の成分がにじみ出しているせいか、日を置くごとにまろやかになっていくのだ。
さらに少し置いておくと透明だったお酒が琥珀色になり、舌触りも甘くトロリとした雰囲気に。樽熟成のウイスキーようにこの竹の中で焼酎が熟成されている、と思うと感慨深い。
ただし長く置いておくと竹の香りがきつくなっていくため、詰め日より2週間くらいがちょうどいい「飲み頃」。

一番美味しいと思うときに他の容器へ移し替えればもう少し持つらしいが、どうせなら竹の容器のまま2週間程度で呑みきってしまいたいところ。

お湯割りが一番美味しい飲み方ということで、寒くなるこれからの季節にはピッタリだ。

ちなみに使われている容器は本物の竹。福岡産の新しい孟宗竹を使用しており、そのため孟宗竹が採れる時期に合わせて10月から5月までの限定販売となっている。
ちなみにお酒を飲み終わるとそんな竹の容器だけが残ってしまうのだが、この容器は後3回ほど再利用可能だとか。
香りの柔らかい米や麦焼酎なら竹の容器と相性ピッタリとのことなので、余ってしまったお酒も活用できそう。筍の季節は春だが、竹本体の旬はまさにこれから。
こんなところで季節を感じてみるのはいかが?
(のなかなおみ)