田中さんは、群馬県出身、マウスプロモーション所属の声優。会社員時代を経て、1990年代よりアニメ作品に出演し、『攻殻機動隊』シリーズの草薙素子、『Fate/stay night』キャスターなど多くの人気作で活躍した。
20日19時過ぎ、新人声優・田中光さんから「いつもお世話になっている皆様へ」とXを投稿。「令和6年8月20日、私の実母であります声優 田中敦子が永眠いたしました。田中敦子を愛してくださったファンの皆様、生前お世話になりました業界関係者の皆様、本人に代わりまして深謝いたします」。また、敦子さんの死因等に関しては「本人の意向により病名は伏せさせていただきます」とし、約1年に及ぶ闘病生活だったことを明かした。「真面目で凛々しく、ちょっぴりお茶目な、田中敦子らしい人生だったように思います。こんなに自慢の母を持つことができ、本当に幸せです」と思いも綴っている。
■声優界からも相次ぐ悲しみの声
この報告を受け、声優界から追悼の声が多く寄せられている。『攻殻機動隊』で共演した山寺宏一は「もう『少佐』と呼べないんだね」と語り、「10日前、直接話せて嬉しかった」とつい最近の出来事について投稿した。
同じく、山口勝平も共演作『ビーストウォーズ』『デストロイ オール ヒューマンズ!』で抱いた印象について語っている。
また日高(はしごだか)のり子は、最後に仕事をしたのは「2人で高校生を演じた時」と思い出を振り返っていた。朴璐美も、自身のデビュー作『ブレンパワード』から続いた共演について思いを綴っている。
梶裕貴は『攻殻機動隊』草薙素子で抱いた印象と、共演した際の人柄についてコメント。続いて中田譲治、井上和彦、武内駿輔、かないみか、緒方恵美、森川智之、森田成一、細谷佳正、水島裕、代永翼、佐藤拓也など数々の声優が田中さんの魅力について語っている。
■田中敦子さんと関わりが深かった作品公式Xも追悼
田中さんが出演した作品の公式Xも、追悼の声を寄せている。代表作でもある『攻殻機動隊』シリーズアカウントは、「唯一無二のキャラクターである“少佐”を、静謐で力強い魅力にあふれた存在感で演じられました」と綴った。
大魔法使い・フランメ役を演じた『葬送のフリーレン』、花御役で出演した『呪術廻戦』公式Xも田中さんの演技力に御礼を伝えている。
また、田中さんは『名探偵コナン』でメアリー・世良や萩原千速、『ルパン三世』シリーズなど数多くのトムス・エンタテインメント作品にも出演している。
『アイドルマスター シンデレラガールズ』や、『NARUTO-ナルト- 疾風伝』を手掛けるぴえろも追悼の意を表した。
また『勇気爆発バーンブレイバーン』監督を務めた大張正己、『黒執事』原作者の枢やなは、自身のXにて収録についての思いを語っている。
そのほか、田中さんが出演されたゲーム公式Xや作品関係者など、SNSは悲しみにあふれる追悼の声が相次いでいる。