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今日死ぬと追い詰められた人に、10年後のことなど考えられない『爆笑問題と考える いじめという怪物』

今日死ぬと追い詰められた人に、10年後のことなど考えられない『爆笑問題と考える いじめという怪物』
『爆笑問題と考える いじめという怪物』太田光、NHK「探検バクモン」取材班/集英社新書<br />「バラエティ番組やお笑いはいじめそのもの」「人の命を奪う危険性がある」と考える爆笑問題・太田。それぞれに考えを持つゲストたちと、座談会で議論を交わしてゆく。
「いじめ問題に対して、正義漢になったり明快にならないように番組をつくった」

NHKで放映された「探検バクモン いじめ×爆笑問題」を書籍の形にまとめた『爆笑問題と考える いじめという怪物』の取材後記でディレクターが、そういうふうに書いている。

「教師の質が下がった」
「家庭や地域の教育力が下がった」
「テレビやゲーム、インターネットの悪影響」
「いじめという呼び方が悪い」

いじめ自殺などが起こると、急に大人たちが「正義漢」になって、あれが悪いこれが悪いと持論を展開しだす。僕もそういうこと、やってしまう。労力もお金も時間も使わず、今の社会の良くない所をあげるだけ、みたいな安易なやつ。

この番組はそういう立場を避けて作られた。爆笑問題の太田光による文章や、「いじめのない学校」東京シューレ葛飾中学校を訪問したドキュメント、様々なゲストを迎えた座談会が主な内容だ。

東京シューレ葛飾中学校は、不登校など様々な理由で転校してきた学生たちが、多様な学び方を実践していける学校だ。チャイムもなければ先生という呼び方もせず、紹介される試みの数々を知るだけでもわくわくする。太田が遠慮なく質問していく様子も、テンポよくまとめられている。

座談会では教育問題を研究する尾木直樹、滝充、さらに志茂田景樹、ROLLY、春名風花、そして東京シューレ高等部の人たちなどが参加し、いじめについて話す。複数のメンバーで語り合うことによって、いじめも、いじめに対する考えも、いかにひとりひとり違うかがわかる。

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