
ラッセル・クロウの『コワすぎ!』=『ザ・マミー』
古代エジプト。次期女王の座が約束されていた王女アマネットは、強く美しい女性だった。しかしファラオに息子が生まれ、王女への即位は絶望的に。激怒したアマネットは魔術を用いて死の神セトと契約を交わし愛人を使ってセト神を蘇らせる儀式を行うが、その最中に捕らえられる。生きながらミイラにされる刑を宣告されるアマネット。その肉体は棺に封印され、エジプトから遠く離れたメソポタミアの地に封印された……。
所変わって現代の中東。米軍の偵察要員でありながら盗掘の常習犯であるニックは女性考古学者ジェニーから盗んだ宝の地図で、巨大な地下空間に埋められた謎の棺を発見。追いついてきたジェニーと口論になるも、ニックは棺をつなぎとめていたチェーンを破壊。棺は調査のためイギリスへと移送される。しかし輸送機がロンドン郊外に墜落。即死したはずのニックはなぜか無傷で復活する。脳裏に浮かぶ美女に導かれ、棺を探すニック。その棺の中に封印されていたのは、復讐に燃える王女アマネットであった。
こういう話なので、トム・クルーズ演じる主人公のニックは結構最後の方までミイラに操られっぱなし。ミイラをやっつける、というよりはアマネットに取り憑かれたニックが遭遇する怪異に焦点を絞った内容で、アクション映画というよりはどっちかというと「アクションシーンもある、昔ながらのホラー映画」という趣である。